オセラ記事: 風船が破裂する前に「ガス抜き」!「気」のめぐりをよくして、新生活を楽しく。

『悠・遊漢方』 Vol.09

春から初夏の季節が一番好きな人は多いはず。振り返れば青春の甘い記憶もこの頃・・・。ただ残念なことに、この時期は環境の変化もあってか、何をするにも気が乗らない。肝心の原稿書きも遅々として進まない日が多いのである。どうしたものか・・・
 『進学や就職など、環境や習慣の変化によるストレスで『気が沈む、気が晴れない』状態を、漢方では『気滞証』といいます。気の滞りが胃腸に表れると、膨満感・ゲップ・放屁・ため息などの症状が出やすくなります。それを改善するには、滞った気を流す必要があります。気分転換だけでなく、漢方薬を使っても気を晴らすことができるんです」と教えてくれたのは『ふたば漢方薬局』薬剤師・緋田哲治さん。
 なるほど、貯めてばっかりは禁物か。確かに気(ガス)を抜くことができないと風船もある日突然、破裂してしまう・・・。そうなると実に厄介。ここはひとつ好きなお酒や趣味、旅行なんぞでパーと気晴らしといきたいところだが、こう忙しいとそれもままならない。ならば、こういう時こそ、頼りにしてもいいのが漢方か。
 いろいろ抱え込んで悩む前に漢方で文字通り、正真正銘の「ガス抜き(息抜き)」を!われわれ働き盛りにこそ息抜きが本当に大切、私もこの歳になって痛感しております(笑)。次回は「ジトジト・夏バテ」に関する話。

オセラ記事: 屏風で風邪を屏(ふせ)ぐ!セキュリティ強化で花粉症対策を。

『悠・遊漢方』 Vol.08

 厳しい冬を乗り越えやっと春の気配がちらほら。とはいえ花粉症を思うと憂鬱・・・という人も少なくない。ましてやこの時期はインフルエンザやノロウイルスも、まだまだ油断大敵。私たちにできる適切な備えはないものか?
 「花粉症などのアレルギーは、漢方でいう『衛気不足』に起因しています。衛気とは体表にめぐらされたバリアやセンサーのようなもの。異物(ウイルスや細菌など)と異物でないもの(花粉など)を認識しています。この機能が低下するとウイルスに感染しやすくなったり、花粉を異物と間違い、くしゃみ・鼻水で追い出そうをします。この衛気を高め、風邪・花粉症対策をするのが『玉屏風散(ぎょくへいふうさん)』なんです」と教えてくれたのは、『ふたば漢方薬局』の薬剤師・緋田哲治さん。
 玉屏風散?屏風?調べてみると『屏風は風を屏(ふせ)ぐ、体表部に玉(ぎょく・貴重なもの)の屏風を立てて病の侵入を防ぐ』という所に由来しているそうだ。
 思うに、衛気を今でたとえるなら、ウイルスや迷惑メールからパソコンを守るセキュリティ・ソフトみたいなものだろう。人間が元来備えているセンサー、その反応が鈍くなると病の源を身体に招き入れてしまう。この漢方は、いわゆる『身体のセキュリティ強化』のための援軍。今からでもコツコツ強化を!次回は「ストレス」に関する話。

オセラ記事: 衛気で守る!うがい・手洗いで防ぐ!漢方でウイルスと戦う!

『悠・遊漢方』 Vol.07

 これからの時期は、空気も乾燥して一年で最も風邪をひきやすくなる時。「保育園で風邪をもらって来た孫にうつされた!」なんてことにならぬよう、しっかり備えたいところだが、今からでも対策はあるのだろうか?
 「漢方では、風邪は自然界の邪気『風邪(ふうじゃ)』が身体に入り込むことが原因と考えています。こうした邪気の侵入を体表で防いでいるのが衛気(えいき)。これで、ウイルスや細菌から身体を『守る』。現代医学でいう免疫力です。日ごろ食事や睡眠でしっかり衛気を高め、風邪のシーズンは、うがい、手洗い、マスクなどでがっちり『防ぐ』。それでも風邪をひいた場合は、漢方で『戦う』。ゾクゾクッと寒気がしたら葛根湯、カーッと熱が出てのどがイガイガ痛むインフルエンザのような場合は、銀翹散(ぎんぎょうさん)が頼もしい武器になります。ちなみに、早く飲むのが戦いに勝つコツです。」と教えてくれたのは、『ふたば漢方薬局』の薬剤師・緋田哲治氏。
 なるほど守って、防いで、戦うか・・・。これはまるで囲碁や将棋の対局と同じではないか。そうなると風邪には絶対負けられない。あらためてそう思う。孫も子ももちろん私も、家族みんなで風邪に勝つ!次回は春のお悩み度ナンバーワンの「花粉症」に関する話。

オセラ記事: 歴史を読みとり、今を見つめる。「飲む目薬」で目もこころも元気に。

『悠・遊漢方』 Vol.06

 このシリーズも6回目を迎えた。今回「目」を話題にするにあたり、ふと思い出したのが以前、取材で出会った仏師。仏師は新しい仏像だけでなく、古い仏像の修復も手がけていた。長い歴史の中から古人の技法を読みとり、現代に蘇らせる。その目ヂカラと集中力が忘れられない。ずっと不思議に思っていた。
 この疑問を、同じく古き時代の知恵を現代に活用している『ふたば漢方薬局』薬剤師・緋田哲治氏に投げかけてみた。「漢方では『肝は目に孔を開く』といい、目と五臓六腑の肝は密接なつながりがあると考えます。肝とは現代の肝臓の働きだけでなく、「肝(きも)がすわった」というように、精神症状にも大きく関係しています。すなわち、逆に目を使いすぎると、肝を傷め、結果精神も不安定になります。その仏師はよほど肝のチカラが充実していたんでしょう」。
 パソコンやスマートフォンなど、現代を生きるわれわれにとって、目への負担は増すばかり。目の使い過ぎが精神を乱すとは驚きだ。ならば少しでも日頃より肝を養っておきたい。聞けば、菊の花やクコの実は目に良いとされているらしい。目の働かせ、そしてしっかり今を見つめる。ちなみにこの漢方は「飲む目薬」と呼ばれているとのこと。なるほどうまいことを言う。飲む目薬で現代人の目もこころも元気に!これだ。

オセラ記事: 坂道も、石段も、軽やかに・・・。 独りで歩く、そんな「独歩力」。

『悠・遊漢方』 Vol.05

 厳しい残暑がまだまだ続く気配。それでも待ちに待った秋が来た。芸術を愛で、秋の味覚を堪能し、好きな所へ、好きな人と、思うぞんぶんお洒落して出かけたい。岡山もいい、京都もいいな・・・。文字どおり「足を延ばして秋を満喫したい!」それがみなさんの本音だろう。そうなると大切なのが足腰。どこまでも独りで歩ける力、いわゆる「独歩力」・・・。
 「漢方では足腰の痛みを引き起こすのは『風・湿・寒』の影響と加齢による弱り(腎虚)が原因と考えています。気圧差や湿気、冷えなど、気候の変化による外的要因、組織や細胞に運ぶ気血の不足や腎虚などによる内的要因。特に秋は季節の変り目、これから痛みやしびれが出る前にしっかりケアしておくことが大切です。不安を取り除き、心置きなく秋を満喫するためにも『未病』の心得を日頃から忘れないようにしたいものです。」と語るのは、『ふたば漢方薬局』薬剤師・緋田哲治氏。
 なるほど、四季の変り目に痛みやしびれが出やすいのもそれが要因だったのか・・・。さらに聞けば漢方は必要な栄養を身体のすみずみに届け、原因に働きかけ、私たちを足腰の悩みから解放してくれるという。好きなパンプスやブーツで坂道や石段も軽やかに、自らの力で登れる喜び。登った先にはきっと素晴らしい風景が広がり、晴れやかな気持ちに満たされた自分がいるはず。次号は『飲む目薬』について(続く)。

オセラ記事: 暑い夏を思い切り楽しむために。 『潤い』と『パワー』を漢方で補給。

『悠・遊漢方』 Vol.04

 スポーツやレジャーのみならず炎天下での作業、夏は体力維持に苦心する季節。暑さが招く食欲不振、睡眠不足、倦怠感、そして大量の発汗・・・。私のようなランナーはもちろん、普段運動をしない人にも熱中症のリスクは否応なく襲う。では、そんな夏を元気に楽しく乗り切る方法はあるのだろうか、聞いてみた。
 「漢方では、大量の汗をかく夏場は体液だけでなく、身体の中の『気(エネルギー)』も漏れ出ると考えます。また、発汗によって血が濃く、粘くなると心臓に大きな負担がかかり、ゴルフ場などでの突然死を引き起こしたりします。ならば、対処すべきか?それは漏れ出る水(潤い)と気(パワー)を定期的に補ってやればいいんです。もちろん運動の前後にも。漢方が与えてくれる『潤い』と『パワー』は、熱中症予防にも役立つので、夏がもっと楽しくなりますよ」と語るのは、『ふたば漢方薬局』薬剤師・緋田哲治氏。
 身体に『潤い』と『パワー』をプラスしてくれる漢方は「生脈散(しょうみゃくさん)」と呼ばれる。そのままでも飲めるが、スポーツドリンクや麦茶等に溶かせば、運動や作業中の補給ドリンクとしても使える。疲労物質である乳酸の分解、持久力アップも期待できるとのこと。今年の夏は早い。ぜひ試してみたい!次号は『強筋骨・止痛』について(続く)。

オセラ記事: 心おきなく旅に出る。思うままに悠々と。 『補腎』、それは漢方のアンチエイジング。

『悠・遊漢方』 Vol.03

旅に出よう。思い出の地やまだ知らぬ新しい場所へ。時を気にすることなく自由に動ける幸せ。ただ、歳を重ねると、それがままならないのが現実。たとえば、最近トイレが近くなった。逆に尿が出にくくなった。また白髪や抜け毛が増えた。耳鳴りがする。そして精力も・・・。思い当たる読者も多いはず。ともすれば「老い」のひと言で片付けられていたこれらの症状。『ふたば漢方薬局』薬剤師・緋田哲治氏に聞いた。
 「漢方の視点から見れば『腎』の弱り。『腎虚』の症状です。腎と聞くと腎臓のことかと思われがちですが、実は漢方では、ホルモン系や生殖器の働きも含んでいます。腎は生命エネルギーの貯蔵庫といわれていますが、その力は年齢とともに弱まっていくのが現実。それだけに、腎虚に対して腎を補う『補腎』が大切になってきます。補腎に用いる漢方は補腎薬と呼ばれ、その働きをわかりやすい言葉で言うならアンチエイジング(抗老防衰)。生活の質がガラリと変わるでしょう」。
 最近テレビや雑誌で話題のサプリメントの原料にもなっている黒ゴマや黒豆、ワカメなど色の黒い食物は腎の働きを高めると言われている。それに漢方の力をプラスすることで、若々しい暮らしはより盤石となる。次号は『気(元気)と水(潤い)』について(続く)。

オセラ記事: 血の汚れ(瘀血)・・・走り続けた車のオイル 身体も点検とメンテナンスが重要。

『悠・遊漢方』 Vol.02

 漢方では、気・血・水・精と五臓(肝・心・脾・肺・腎)のバランスの崩れや弱りが、「病気」であり「老い」を招くと考えられている。
 人が歳を重ねると、体はどう変化していくのか・・・。「歳とともに血が汚れ(瘀血)、腎が弱り(腎虚)、やがて精も尽きてきます。特に漢方でいう血の汚れ(瘀血)は頭痛、肩こりなどに始まって、高血圧、狭心症、脳梗塞や肝障害など、さまざまな病気を引き起こす要因と考えられ、この瘀血を改善する漢方を『活血薬』と呼んでいます」と語るのは、『ふたば漢方薬局』薬剤師の緋田哲治氏。
 「どんな高級車も、スポーツカーもエンジンオイルが汚れていては、十分なパワーを出せないばかりか、そのうち走らなくなってしまいます。人も同じ。活血薬は瘀血からくるさまざまな症状を改善する働きがあります」。
 すでにいろいろな薬やサプリをお飲みの方も多いことだろう。とはいえ、さらにパワーを望むなら、漢方の可能性は試すだけの価値と経験がある。適切な定期点検(予防)とメンテナンス(漢方)を行なえば、最高のパフォーマンスを維持できるのはクルマも人も同じ。漢方で自分の体を新車並みに!そう思うと気持ちも明るくなる。次号は『腎・精』について(続く)。

オセラ記事: おいしい料理、美しい夜景、素敵な音楽。貴方といつまでも享受するために・・・。

『悠・遊漢方』 Vol.01

「病気になってから慌てるのではなく、元気な時から健康を意識しておく。生涯、『元気で遊ぶ、心から愉しむ』。そんなオセラ世代に、ぜひ知っておいてほしいのが歴史と経験から生まれた漢方の知恵です」と語るのは、ふたば漢方薬局、薬剤師の緋田哲治氏。日本人の平均寿命は世界でもトップクラス。ただ介護を受けたり、寝たきりになったりせず、自立して健康に生活できる『健康寿命』は、男性約70歳、女性約73歳(2010年)。人生の豊かさとはこの健康寿命に比例する。「漢方の力で足腰が丈夫・・・だから元気に遊べる。胃腸や歯が丈夫・・・だからおいしく食べられる。目や耳が丈夫・・・だから風景や音楽が愉しめる。それによって、その人の人生の彩りが変わってくるんです」。
 最高の老人ホームに入るよりも、元気な時から『未病』への意識を高め、人生を謳歌する自分に投資していく。そんな生き方が今こそ求められている。「サプリメントとの違いですか?既製品とオーダーメイドの違いです」。なるほど、スーツや靴がそうであるように、薬も自分のためだけに処方されたものは価値が違う。
 人生を愉しむために、漢方の知恵を紹介する『悠・遊漢方』、次号からはもう少し具体的な提案をお届けしたい(続く)。