(5) 血(けつ)

女性の更年期の病気を「血(ち)の道」というように、血(けつ)は血液
そのものを指し、体にとって大切なものです。

血は体の中を川のように流れています。
酸素や栄養物はこの川のお陰で、隅々の細胞に届けられて
健康とみずみずしい肌が維持されています。
では、長い間雨が降らなくて水量不足を起こしたらどうでしょう。
細かい枝分れした川は干上がり、進めなくなります。
これを血の不足、血虚(けっきょ)といいます。そして、大雨で堤防が
決増したのが出血、土砂が流れ込み流れが悪くなった血の滞りを
お血(おけつ)といいます。どの状態になっても、酸素や栄養物は
運ばれなくなってしまいます。そうすると、手足は冷え、肩が凝り
目にクマができて、肌はカサつき、シミが目立ち・・・
健康や美しさとはほど遠くなってきます。

川の水量不足は補い、堤防の決壊は修復・強化し、川底の土砂は掘り出し
流れを回復してあげなければなりません。
この働きを補血・止血・活血といいます。

このすべてに役立つのが、薬草の当帰(とうき)です。
当帰を飲んで見違えるように健康で美しくなって、逃げた亭主が
『当(まさ)に帰ってきた』ということから名づけられといいます。
今の若いお母さんは知らないかもしれませんが、婦人の万能漢方として
コマーシャルされていた「中将湯(ちゅうじょうとう)」の主成分が
この当帰なんです。

ここで、チョッと難しい漢方用語の復習をしましょう
●この血が消耗したのを【血虚(けっきょ)】
 原因: 飲食の摂取不足、胃腸虚弱による消化吸収の低下、過労や慢性病
     思い考えすぎ、手術など大出血など
 症状: 目まい、目のかすみ、動悸、手足のしびれ、顔色が蒼白あるいは艶ない
     女性では生理の量が少ない、生理が遅れる、
 血を補う食べ物: レバー、クコの実、ニンジン、ホウレンソウ、かぼちゃ
     きくらげ、金針菜、あわび、まぐろ、なつめ、ぶどう、黒砂糖など

●この血が流れなくなると【お血(おけつ)】
 原因: ストレス、冷え、過労や慢性病、外傷打撲など
 症状: 目のくま、皮膚のあざ、肩こり、痔、胸や関節の刺すような痛み、
     痛みの部位は固定して夜間に悪化する、静脈瘤、
     女性では生理痛、生理に塊が混じる、子宮筋腫、
 血をめぐらせる食べ物:玉ねぎ、にら、ホウレンソウ、アスパラガス、
セロリ、チンゲン菜、かぶ、ねぎ、にんにく、
らっきょう、イワシ、アジ、サンマ、トマト、
            メロン、イチゴ、桃、納豆など