身近な薬草100選: クズ

別名:カッコン 
                     薬用部位:根・花
                     使用量:5~10g
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効用:かぜ.発汗.解熱.肩こり.口渇.下痢.血糖降下.二日酔

この前の日曜日、ワラビとともにクズの若芽、タンポポを採ってきて、
てんぷらで最後の春の味を楽しみました。おいしかった!
風邪の漢方の葛根湯(かっこんとう)やクズ湯で有名な葛は、漢方では欠かせ
ない薬草のひとつです。

■調整法
クズの根を秋から春にかけて、地上部に残った茎をつたって、掘り採ります。
クズの花(葛花・かっか)は、9月の開花の始まる頃に採取し乾燥させます。

■利用方法
解熱、鎮けい、脳冠状血管血流増加作用や血糖降下、女性ホルモン様作用があり、
発汗解熱効果がすぐれています。

◎かぜ、発汗、解熱、肩こり
葛根湯(かっこんとう)やクズ湯として、ゾクゾクっとして肩がこる風邪の時
に温かくして飲むとよく効き目があります。

◎二日酔い
二日酔いに葛の花3~5gを300㏄の水で煎じ冷えてから飲みます。

◎塗布
葉を乾燥して粉末にしたものに油を混ぜて外傷の出血に塗る。

身近な薬草100選: ハコベ

別名:繁縷(はんろう) 
                     薬用部位:葉
                     使用量:5~10g
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効用:歯ぐきの炎症.産後の浄血.はれもの.催乳

ハコベは春の七草のひとつで、古くはハクベラと呼ばれていたのがハコベラ
となり、ハコベになったといいます。

■調整法
ハコベは、ほとんど1年中生育しているので、必要なときに全草を採取します。
全草を天日で乾燥したものを、生薬で繁縷(はんろう)といいます。

■利用方法
◎歯ぐきの炎症
歯ぐきの出血、歯槽膿漏の予防には、青汁をしぼりとり、フライパンで食塩
と熱し乾燥して、よく乾燥させ緑色のハコベ塩を作り、これを指先につけて
歯をみがきます

◎産後の浄血、催乳
産後の浄血、催乳、肝臓病のむくみに、ハコベを、10gを400?で煎じて服用。

産後の浄血薬として、また乳汁の分泌のないときに茎葉を煮たり、あるいは
ひたし物として食べたり、乾燥した全草を煎服したりすると乳の出がよくな
ります。

◎塗布
はれもの、歯痛に、新鮮な葉をよくもんで柔らかくしたものを貼る。

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ハコベラベラは古い言葉で群がるということで、ハコベをちぎったときに茎
から出る白い糸を帛(はく・絹布の意味)に見立てて、もつれ茂ることから
名づけられたといいます。

身近な薬草100選: アマチャ

(甘茶) 薬用部位:葉  使用量:3~5g
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効用:甘味料
一日遅れですが・・・
昨日4月8日は花祭り(灌仏会=かんぶつえ)で、お釈迦様の誕生日が
祝われました。
このとき使うのが甘茶(アマチャ)です。

■調整法
甘茶の原料となる葉を採取するときは、花を咲かせないように、
つぼみのうちにとって葉の生育をよくします。
8月中旬ごろに葉をつんで、天日で乾燥させて、容器に詰めて霧水を散布して
水分を葉にしみ込ませて一昼夜ぐらい放置すると、むれて熱をもってきます。
むろの上に広げて、ときどきもみながら天日で乾かし甘茶とします。

生のアマチャの葉は、噛むと苦くて甘味はありませんが、発酵させると甘味が
でます。
生葉には、グルコフィロズルチンが含まれていて、これには甘味がなくて発酵
すると酵素により加水分解をうけてフィロズルチンになります。
フィロズルチンは、砂糖の約1000倍の甘味をもっています。

■利用方法
甘茶は、甘味が強いので糖尿病患者の砂糖代わりの甘味料として甘茶3~6gを
煎じて用います。

そのほかに色々な家庭薬に配合されています。また、口中清涼剤や歯磨きの甘味、
醤油の味付けなどにももちいられます。

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釈迦牟尼の生誕時に降り注いだのが甘露水――神々の飲料で、
不死の霊薬とされる「アムリタ」であったという説にもとづいて、
甘い水をかけることになったようです。

中国宋代のには、灌仏会に香味料入りの糖水が使われたといわれます。

灌仏会で誕生仏の像にかけるのが甘茶になったのは、江戸時代のことだと
いいます。
これは日本独自の習慣で、世界的には極めて特殊なものだそうです。

身近な薬草100選: サクラ

別名:桜皮(オウヒ) 
                     薬用部位:樹皮
                     使用量:3~5g
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効用:咳.痰.湿疹

”さくら~さくら~・・・”
古来、サクラほど日本人の気性にぴったり合い、花といえばサクラを指し
国花としてひろく愛されてきました。

■調整法
6~8月に野生するサクラの樹皮をはいで、外面のコルク層を取り除いたもの
を天日で乾燥します。
これが生薬の桜皮(おうひ)です。

■利用方法
桜皮は、せきに1日量3~5gを適量で煎じて服用します。
ブチロンというエキス剤は、サクラの樹皮から作られるもので、鎮咳去痰
(ちんがいきょたん)剤として用いられています。
おでき、湿疹、じんましんなどには、煎じ液で患部を洗います。

◎入浴剤
また、サクラの葉は浴湯料としても、あせもなどに効き目があるとされて
います。

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サクラの葉には香りのよいクマリンを含み、花も食品とされ、樹皮や材は
細工物にされるなどの用途が広く、桜餅などの名物も多くあります。
桜餅のこうばしい香りもこのクマリンによるものです。

身近な薬草100選: ウメ

別名:ウバイ 
                     薬用部位:未熟果実
                     使用量:1~2個
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効用:かぜ.咳.食欲増進.健胃

今年は梅の花見にはいかれましたか?
「梅はその日の難のがれ」と、朝に梅干を食べる人も多いといいます。
梅は健康食品の王者、もっとも身近な薬草といえます。

■調整法
青ウメを梅干しや梅酒、梅肉エキスの材料とします。
未熟な青梅を薫製(くんせい)にしたものが、生薬の烏梅(ウバイ)です。

■利用方法
かぜには、鳥梅(うばい)を1~2個を水200ccで半量まで煎じ、熱いうちに
飲みます。
また、梅干し1~2個を黒くなるまで焼き、熱いうちに茶碗に入れて熱湯を注ぎ、
これをお湯ごと飲みます。

梅干し:
健康食品の代表で、解熱、鎮痛作用があり、含まれるクエン酸などの有機酸が
多いため、清涼感があって食欲を増進し、唾液や胃液の分泌を促進するので
健胃薬ともなります。

梅酒:
傷のない青梅1キロを洗ってから完全に水分をふき取り、容器にホワイトリカー
1.8リットル氷砂糖(またはハチミツ)とともに入れ、しっかりふたをして
冷暗所におき、半年後くらいから飲めます。

梅肉エキス:
青梅をすり潰して、布で汁を絞り、この汁を弱火でゆっくりと煮詰めたのが
梅エキスです。

※種には有毒な青酸配糖体があるので気をつけてください。

身近な薬草100選: イタドリ

別名:虎杖根 コジョウコン 
                     薬用部位:根(茎.葉)
                     使用量:5~10g
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効用:緩下.利尿.通経(膀胱結石).鎮咳.鎮静.止血

子供の頃、春の野山でイタドリ(別名:スカンポ・カッポン)をとった記憶の
ある方も多いと思います。
どこでも見られる植物で、のどの渇いているときなどの、さわやかな酸味は
忘れられない味です。

■調整法
晩秋に、地上部が枯れた頃に根を掘り出し、水洗いし天日乾燥させます。
これを虎杖(こじょう)、虎杖根(こじょうこん)といいます。

■利用方法
◎緩下.利尿.通経(膀胱結石)
1日量5~10gを水500ccで、約半量まで煎じて3回に分けて服用します。

◎鎮咳.鎮静.止血
さらにカンゾウを少量加えると良いとされます。

◎擦り傷
生の葉をよくもんで傷にすり込みます。

■食べ方
若芽をつんで茹でて、酢味噌やゴマ和え、酢の物、油いためなどにします。

※若いイタドリは、茎が柔らくて水分に富み、酸味があるので食べますが
食べ過ぎますと下痢をひきおこしたり、シュウ酸が多いため腎結石や
尿管結石の原因となることもあるので、多食や常食は控えてください。

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イタドリの名前の由来は「痛取り(いたどり)」の意味で付いたと
いわれますが、現在は痛み止めに使われることはありません。
虎杖の名は、茎に虎のような斑点がある杖のようだというところから来て
います。

身近な薬草100選: スギナ

別名:問荊 モンケイ 
                     薬用部位:全草
                     使用量:5~10g
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効用:腎炎.むくみ.膀胱炎.糖尿病.湿疹.かゆみ

ツクシだれの子 スギナの子~~
 ツクシは胞子を作り繁殖するための茎(胞子茎)で、スギナは葉の役目で
 栄養を蓄えるための栄養茎です。

■調整法
農薬などで汚染されていないところのスギナを、茂った5~7月に全草を
採取して水洗いして天日で乾燥します。
これを生薬の問荊(もんけい)です。

乾燥したスギナをフライパンで軽く炒ってからミキサーにかけて粉末にして
粉末として飲むことも出来ます。

■利用方法
◎腎臓炎、むくみ、膀胱炎、糖尿病
1日量10gを水500ccで、約半量まで煎じて3回に分けて服用します。

◎皮膚のかぶれ
漆(うるし)かぶれには、生の全草をすり潰して、その汁をかぶれた患部に
塗布します。
あせもや化粧品かぶれなどの皮膚炎には、10gを水500ccで約5分煮出して、
人肌程度に冷まして皮膚に塗布します。

◎入浴剤
生のスギナか問荊(もんけい)を、適量を煮出してから風呂に入れると、
入浴剤になります。湿疹、かゆみなどの皮膚病によいとされます。

※ヨーロッパでは古くからスギナが熱をさげたり、ガンを予防するといわれて
いました。これが、江戸時代でオランダやポルトガルとの交易で
スギナの薬効が日本に伝えられ、そのまま”ガンに効く”という風に
言われているようです。

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名前の由来は、草の形が杉(すぎ)に似ているから、杉菜(すぎな)と
ついたといわれています。

身近な薬草100選: フキ

蕗・別名:蜂斗菜 ホウトウサイ 
                     薬用部位:花茎・根
                     使用量:5~20g
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効用:胃もたれ.胃痛.セキ.タン.打撲.のどの痛み

まだ雪の残る山道で、いち早く春を告げるフキノトウ・・
今でこそ冬でも多くの野菜が食卓を彩っていますが、昔は自然が与えてくれた
春一番の青物だったのです。
葉が出る前に、根から太い花茎を出したのがフキノトウで、知らない人が
見ると花と間違ってしまいます。
閉ざされた暗黒世界から勢いよく顔を出すところより、精力増強の漢方食
として活用されてきました。

■調整法
生薬の蜂斗菜(ほうとさい)は、夏から秋に根茎を掘り採り水洗いして
乾燥させたものをいいます。
また、ときに款苳根(かんとうこん)や款苳花(かんとうか)ともいい
ますが、これには異論もあります。

■利用方法
フキノトウは、苦味健胃薬(くみけんいやく)として胃のもたれ、胃痛に
用いられます。
また、咳を止めて痰(たん)をとることにも効き目があるとされます。

◎苦味健胃薬(くみけんいやく)
胃のもたれ、胃痛、咳、痰には、フキノトウ1日量10~20gを、水500ccに
加えて、煎じながら約半量になるまで煮詰めたものをこして
1日3回食間に服用します。

また、蜂斗菜(ほうとさい)は、腫瘍、打撲傷、のどの痛みに用いられます

※フキは、ワラビとともに発ガン性物質が含まれていると言われますが
 アク抜きや塩漬けなどの処理をすることによって発ガン性は消滅するので
 季節料理として風味を楽しむぐらいの摂取量なら心配いりません。

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実際、款苳(かんとう)は、中国から欧州にかけて広く分布するフキタンポポ
のことで、フキとは全く別で、早春にタンポポのような黄色花をつけます。
フキを款苳根(かんとうこん)や款苳花(かんとうか)と言うのは
誤りで、蜂斗菜(ほうとさい)が正しい呼び名といわれます。

身近な薬草100選: オナモミ

別名:蒼耳子 ソウジシ 
                     薬用部位:果実・葉
                     使用量:5~10g
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効用:解熱.発汗.鎮痛(風邪.鼻炎.ちくのう症.リュウマチ).皮膚病

採取には少し季節外れですが、コブシに続いて鼻炎に使う薬草として
オナモミを紹介しましょう。
オナモミといってもわかりにくいかもしれませんが、子供の頃投げ合って
セーターにくっつけて遊んだ”ひっつき虫(岡山では)”トゲトゲの実と
言ったら、すぐ分かるかもしれません。

■調整法
夏から秋に実をとり、天日乾燥したものを生薬では蒼耳子(そうじし)
といいます。
余談ですが、蒼耳子(そうじし)は、『鼻の掃除士』って 覚えてます。

■利用方法
◎風邪の鼻炎、熱さまし、発汗に
蒼耳子(そうじし))1日量10gに水600ccを加えて、煎じながら
約半量まで煮詰めたものをこして、3回に分けて食間に服用します。

◎虫さされ、皮膚病、あせも
葉の煎じ液を塗ったり、入浴剤にします。

※蒼耳子(そうじし)には、わずかながら毒性があるので、人によっては
 頭痛、めまいを起こすことがあるので、多用してはいけません。
 また、妊婦の方は服用を避けてください。

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オナモミのナモミは、葉を揉んで使っていたので”生揉み”より来たと
言われています。
また、実を耳飾に見立てたので”蒼耳”というそうです。

身近な薬草100選: コブシ

別名:辛夷 シンイ 
                     薬用部位:花蕾
                     使用量:3~5g
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効用:発散.排膿.頭痛.(ちくのう症.鼻炎)

”白樺~ 青空 南~風 コブシ咲く あの街・・・”のコブシは、早春に
他の花に先がけて大型の白い花を咲かせます。新しい葉が出ていないので、
遠くから見ると木全体が白く見えて、とても美しく爽快です。

■調整法
コブシは、開花前の1~2月ごろに花のつぼみ(花蕾)を採取し、風通しの
よいところで陰干しします。
これを、生薬で辛夷(しんい)といいます。

■利用方法
鼻の薬として有名で、香りがあって、精油成分を含んでいるので、辛味があ
ります。

◎鼻カタル、蓄膿症、頭痛
辛夷(しんい)をきざんで、1日量3~5gに水500ccを加えて、煎じながら
約半量まで煮詰めたものをこして、3回に分けて食間に服用します。

代表的な漢方薬に、葛根湯加辛夷川きゅう(かっこんとうかしんいせんきゅう)
 や 辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)があります。

※コブシによく似て、山腹や尾根筋に多く自生するタムシバも同じように使用
します。
※現在、生薬の辛夷(しんい)は、多くが中国産のモクレンの仲間のつぼみを
乾燥させたもだそうです。