身近な薬草100選: ウド

別名:九眼独活
                  薬用部位:根茎
                  使用量:10~15g
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効用:発汗.解熱.鎮痛(風邪.頭痛.歯痛.リュウマチ.神経痛).鎮静

「ウドの大木、柱にならぬ」ウドも新芽の時は山菜として珍重されますが、
成長しきってしまうと食用にもなりません。そうかといってそれほど堅くも
なく、柱にもならないことから、このような風刺に使われました。

■調整法
晩秋に根を掘り取り、天日乾燥したものが九眼独活(きゅうがんどっかつ)
です。

■利用方法
発汗.解熱.鎮痛(風邪.頭痛.歯痛.リュウマチ.神経痛).鎮静の目的で
煎じて飲みます。

◎ウド酒
根を水洗いして3センチ位に、刻んでやや半乾きのもの500グラムに蜂蜜適量
を入れ、ホワイトリカー1.8リットルに漬けます。
3ヶ月冷暗所で成熟後、布でこすと淡黄色の強精、強壮の効き目があるとされる
ウド酒ができあがります。

◎入浴剤
痔疾の時には、お風呂に入れます。

民間では、ウドの茎と根の生汁を作り、精神不安、分裂症および強壮剤として
用いたりします。

※独活(どっかつ)はシシウドの根を指すのであって、シシウドはセリ科植物
で、ウドとは異なります。

身近な薬草100選: ウコギ

別名:五加皮
                  薬用部位:根皮.葉
                  使用量:15~20g
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効用:強壮.鎮痛(下半身).足腰の疲労.遺尿.関節リュウマチ

中国に旅行をすると、滋養強壮・不老長寿の薬酒として”五加皮酒”を見かけ
ますが、これは五加皮にトウキ・センキュウなどを加えた醸造酒です。

■調整法
新芽が出る前の、2~3月頃に根を掘り採り、水洗いして皮をはがして天日で
乾燥します。乾燥するにつれて皮は管状に丸くなります。
これが生薬の五加皮(ごかひ)です。
根皮のほかに春の若葉を乾燥させたものや、花や茎を乾燥させて用いることも
あります。

■利用方法
強壮.鎮痛(下半身).足腰の疲労.遺尿.関節リュウマチに
五加皮を1日量10~20gに、水500ccを加えて、煎じながら約半量まで煮詰め
たものを、食間に服用します。

◎ウコギ酒
五加皮(ごかひ)100g、蜂蜜適量を加え、それに1.8リットルのホワイトリカー
を加えて密封して、冷暗所に貯蔵します。
約1ヶ月で褐色となりますが、熟成には3ヶ月ほどが必要です。

※同じウコギ科のエゾウコギは、刺五加・シベリア人参・エウレテロコックの
名前で、そのさまざまな効果が評価され、サプリメントとして多用されています。

身近な薬草100選: イノコヅチ

別名:牛膝
                  薬用部位:根
                  使用量:5~10g
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効用:利尿.浄血.通経.神経痛.リュウマチ

秋に、ハイキングなどで、服やズボンに植物の小さな実がくっつき、取り払う
のに苦労した経験はないでしょうか。俗にクッツキグサとかヒッツキグサとか
いわれる植物ですが、最もポピュラーなのがイノコヅチです。

■調整法
秋から冬、地上部が枯れるころに根を掘り採り、水洗いして乾燥させます。
これを生薬で牛膝(ごしつ)といいます。

■利用方法
◎利尿.浄血.通経.神経痛.リュウマチ
牛膝1日量5~10gに、500ccの水で煎じて、1日3回に分けて服用します。

※子宮収縮などの作用があり、妊婦は堕胎の恐れがあるので使用は避けます。
 また、胃アトニー、胃下垂などの病気の場合も使用は避けます。

◎外用
外陰部の炎症に、乾燥した全草100gに多目の約1.5リットルの水で煎じ、
煮詰めたもので、1日数回炎症がなくなるまで洗います。

虫刺されなどには、生の葉をよく洗いもんで、その汁を直接患部に塗布します。

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イノコヅチの名は、猪の子槌(いのこづち)の意味で、イノシシの子の膝頭に
似ているということからついたといい、また、茎の節のふくらみが、牛の膝頭
に似ているとして牛膝(ごしつ)という漢名がついたといいます。

身近な薬草100選: ダイオウ

別名:大黄
                  薬用部位:根茎
                  使用量:1~10g
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効用:便秘.抗菌.利胆.止血.

中国などに分布するタデ科の多年草で、日本産の大黄には、シベリア原産で
江戸時代に日本に渡来した唐大黄というのがあり、奈良県では古くから栽培
していました。

■調整法
ダイオウは、秋に掘り起こし、太い根茎を10~15センチの長さに切って
皮をはぎとり、天日で乾燥します。
これを、生薬で、大黄(だいおう)といいます。

■利用方法
大黄のもっとも重要な薬効は下剤としてで、とくに熱がある場合の便秘を治療
します。便通と同時に抗菌、利胆、止血、抗腫瘍などの働きも考えられます。

特に、熱性の病気の場合には体液が極度に消耗されてくるので、腹がはり、
40度の高熱を出すと意識がもうろうとなり、うわごとを言うようになりますが、
このような場合には、熱で乾燥した便を早急に下す必要がありますが、大黄を
多めに用います。

◎常習性便秘
中年以上の人に多い常習性便秘にも用います。1日は量3~10グラム
他の生薬の枳実、厚朴、山梔子などとあわせて用います。

※大黄は、子宮収縮を促進する作用があるために妊娠中は禁忌です。
また、骨盤の充血も増長される作用があるので産後や月経期間中も避ける必要が
あります。
授乳中でも多量に服用している場合には乳汁が黄変します。

身近な薬草100選: ヒガンバナ

別名:曼珠沙華 マンジュシャゲ
                  薬用部位:鱗茎(外用)
                  使用量:3~10g
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効用:利尿.乳腺炎.

”赤い花ならマンジュシャゲ、オランダ屋敷に雨が降る・・・”歌に出てくる
曼珠沙華はヒガンバナのことで、秋の彼岸が近づくと、正確に花が咲くので
ヒガンバナと呼ばれています。

■調整法
地下にある鱗茎を生のままで使用します。
使用するその都度掘り取って水洗いして、鱗茎の外皮と下に出ている根を取り
除きます。
このヒガンバナの鱗茎の乾燥したものは生薬の石蒜(せきさん)といいます。

石蒜は、有毒な成分を含むので、絶対に食用に用いてはいけません。

■利用方法
かつて石蒜(せきさん)は、去痰、解毒、催吐薬に用いられたことがありますが
毒性が強いために、現在は外用だけにもちいられています。

◎シップ
ヒガンバナの生の鱗茎はむくみ・腹水などに、金属以外のおろし器で1個を
すりおろして、ひとさし指大の分量を、就寝前、両足の土踏まずに貼って
軽く包帯をしておきます。
唐胡麻をあわせることもあり、すりおろしたとき水分量が多いときは
小麦粉を少量加えて、硬さを調節します。

また、乳腺炎、いんきん、たむし、ゼニタムシなどにも、すりおろした鱗茎を
患部に塗布することがあります。

身近な薬草100選: ナルコユリ

別名:黄精 玉竹 萎ズイ
                  薬用部位:根茎
                  使用量:4~12g
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効用:滋養強壮.糖尿.動脈硬化

「切見世(きりみせ)へ黄精売りは引き込まれ」という川柳があります。
切見世は遊女屋のことで、江戸後期のころ、黄精の砂糖漬けが強壮薬として
もてはやされて、よく売れていたということです。
ナルコユリの名前は、花が並んでつき、それぞれたれ下がって咲く様子が
田んぼの鳴子によく似ていて、茎葉がユリのようなので名づけられたと
いいます。

■調整法
ナルコユリの採取は、花の時期か、地上部が枯れるころに、根を掘り取って
ヒゲ根を取り除き水洗いして天日で乾燥します。
これを生薬で、黄精(おうせい)または玉竹(ぎょくちく)イズイといいます。

■利用方法
黄精は強壮薬として病後の衰弱者や慢性病、リューマチ、痛風などの体の
弱っている場合に用います。

1日量に4~12gを適量に煎じて飲用します。
ただし、一度に大量に用いたり、長期間連用したりすると副作用がある場合が
ありますので適宜の用い方が必要になります。

◎黄精酒
黄精200gに蜂蜜を同量と、ホワイトリカー1.8リットルに漬け込みますが
熟成には6ヶ月以上かかります。

身近な薬草100選: フジバカマ

別名:蘭草
                  薬用部位:全草
                  使用量:3~10g
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効用:利尿.通経.黄疸.糖尿病.皮膚のかゆみ(浴用)

フジバカマが秋の七草のひとつということはご存知のことと思います。
花の色が藤色で花の姿が一見袴をはいた形に似ているため、フジバカマと
呼ばれたといいます。

■調整法
開花期に地上部を刈り取り、天日で乾燥したものが生薬の蘭草(らんそう)
です。

■利用方法
利尿、通経や黄疸、腎炎などで体にむくみがある場合には、フジバカマ10gを
約400ccの水で半量まで煎じて、3回に分けて食間に服用します。

◎糖尿病の予防と治療
フジバカマ、カキドオシ、ビワ葉、タラノキ各5gを混ぜて1日量として
約400ccの水で半量まで煎じて、3回に分けて食間に服用します。

◎浴湯料
冷え性、肩こり、神経痛、皮膚のかゆみなどには、フジバカマ10~30gを
布袋に入れて鍋などで煮出してから、風呂に入れて入浴します。
かゆい場所があれば、この布袋でこすります。

身近な薬草100選: リンドウ

別名:竜胆 リュウタン
                  薬用部位:根
                  使用量:2~3g(0.5~1.5g粉末)
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効用:健胃.食欲不振.消炎.解

リンドウは、秋の野山を彩る代表的な草花として古くから親しまれています。
その名は竜胆から転化したもので、漢名の竜胆は根を噛むと
クマの胆嚢(たんのう)を乾燥した「クマの胆(い)」の、
熊胆(のうたん)より苦いということから竜の胆という名前がついたと
いわれます。

■調整法
秋の茎、葉も枯れる頃、根を掘り採り地上部を切って、水洗いして
十分に天日で乾燥させます。 これを生薬の竜胆といいます。

■利用方法
竜胆は、漢方薬にも処方されますが、苦味健胃薬として消化不良、食欲不振
などに用いる日本薬局方収載の薬です。
漢方では、消炎の目的で竜胆瀉肝湯(りゅうたんしゃかんとう)に
配合されています。

◎竜胆粉末0.5gを食前に飲むか、1日量2~3gとして煎じて服用します。
唾液、胃液、膵液、胆汁の分泌を促進して胃腸の働きを活発にするため
食欲不振、消化不良、胃アトニー、胃酸過多症、腹痛などに効果があります。

◎のどがはれて痛いとき
根をくだいて飲むと痛みがとれるといいます。

◎リンドウ酒
リンドウの根200g、ホワイトリカー1リットル、蜂蜜100gを加えて
冷暗所で3ヶ月熟成させてから飲みます。

身近な薬草100選: サンザシ

別名:山査子 山査肉 紅果
                      薬用部位:偽果
                      使用量:5~10g
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効用:健胃.消化.整腸.食欲不振.二日酔.食中毒

サンザシの果実は中国では一般に「紅果(こうか)」と呼ばれ、甘すっぱいため
干菓子の山査片や羊羹の山査羹、ジュースなどに用いられています。
また、料理では魚を煮るときに山査子を入れると骨も柔らかくなるとか、肉料理
の後で食べると消化を促進するとされています。

■調整法
サンザシは、10月ころの完熟少し前に偽果(ぎか)を採取して天日で乾燥します。
これを生薬で、山査子(さんざし)といいます。
高木のミサンザシは果実は大型で、核を取り除いてこれを山査肉(さんざにく)
といいます。

■利用方法
山査子は、漢方で健胃、消化、整腸薬として消化不良、食欲不振、下痢などに
用います。
1日量5~10gを水300ccで、半量まで煎じて、1日3回食後30分に服用します。

麦芽と神麹(しんぎょく)との3種を混ぜて焦がしたものを、焦三仙(しょう
さんせん)といい、漢方の総合消化剤として使われています。

◎二日酔い、食中毒
1回量8グラムを煎じて服用、または、果汁を飲みます。

◎胃出血や出血性下痢
山査子(さんざし)を黒焼きにして用います。

◎動脈硬化、ダイエット
最近の研究で動脈硬化の予防やダイエットにも有効なことがわかってきています。

サンザシの同属西洋サンザシはヨーロッパでは、強心薬として冠(かん)不全に
用いられています。

※山査子(さんざし)には、クラテガル酸を含み、薬理実験では、胃液の分泌を
促進して消化を助ける作用が確認されていますが、胃酸過多や胃潰瘍の人には
多量に用いてはいけません。

身近な薬草100選: キンカン

別名:金橘 キンキツ
                      薬用部位:果実
                      使用量:5~10g
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効用:鎮咳.のどの痛み

「ミカン買ったら皮やるぞ。キンカン買ったら実やるぞ」と・・・
その通りに,実は酸っぱいのでキンカンは皮を主に食べます。
ミカンは皮を捨てて果汁を食べますが、キンカンは皮つきのまま砂糖煮、
薬用酒や薬用に用いています。
熟した果実が金色の柑橘だからそのまま「キンカン」になりました。

■調整法
生のままの果実を必要時に使用します。
キンカンを、刻んで乾燥したものを生薬で、金橘(きんきつ)といいます。

■利用方法
せき止め、かぜに熟したキンカン約10個を、まるごと刻み、砂糖少しと水400cc
の中に入れて煮ます。1日に何回かに分けて飲みます。

なお、キンカンとオオバコを乾燥したものを、5gくらい加えて、煎じる場合
もあります。

◎キンカン酒
ビタミンCが豊富で、疲労回復にはキンカン酒が効き目があります。
キンカン500gをよく水洗いして、水を切り、切らずに丸ごと、蜂蜜200gとともに
ホワイトリカー1.8リットルに漬けて、保存して熟成させます。
1日1回就寝前に、さかずき1杯を飲みます。
また、漬けたキンカンは捨てずに、1日1個ずつそのまま食べます。