漢方用語集: (48) 心下痞硬 (しんかひこう)

前回の胸脇苦満がみぞおちから肋骨、わき腹にかけての症状ですが、
心下痞硬 (しんかひこう) とは、心下部すなわちみぞおち部分が、つかえて
硬くなる症状ことをいいます。

痞:つかえる ただつかえるだけで痛まない
硬:かたい 診察して抵抗感があること

漢方用語集: (47) 胸脇苦満(きょうきょうくまん)

前回の往来寒熱(おうらいかんねつ)とともに、生薬の柴胡(サイコ)の
主治のひとつが、胸脇苦満です。

心下部(みぞおち)や肋骨に沿って、また脇腹から背部周辺が重苦しく脹っ
たり、痛んだりする症状をいいます。

漢方用語集: (46) 往来寒熱(おうらいかんねつ)

寒気(さむけ)と熱が交互におこることをいいます。
午前中は平熱で、午後から夕方にかけ微熱が出たりすることもあります。

生薬の柴胡(サイコ)の主治のひとつです。

漢方用語集: (45) 衛気営血弁証 (えいきえいけつべんしょう)

温熱性のもつ病邪を分析する方法で、病気の過程を4つの段階に分類します。
傷寒論の六経弁証を基礎の上に、発展した弁証方法です。

四季それぞれの温熱性の邪気により、引き起こされる症候を、
衛分証(えぶんしょう)→気分証(きぶんしょう)
  →営分証(えいぶんしょう)→血分証(けつぶんしょう) と分けます。

漢方用語集: (44) 六経弁証 (ろっけいべんしょう)

三陰三陽弁証ともいいます。
外から侵入した、寒冷性をもつ病邪を分析する方法のひとつで
病気の過程を6つの段階に分類していきます。

体を襲う風寒(ふうかん)などの寒冷性の邪気が、正気(体の病気に対する
抵抗力)の強弱により、

 太陽(たいよう)→少陽(しょうよう)→陽明(ようめい)
  →太陰(たいいん)→少陰(しょういん)→厥陰(けついん)
                         と進んでいきます。
傷寒論の条文を基に弁証していく方法です。

漢方用語集: (43) 八綱弁証 (はっこうべんしょう)

八綱弁証とは、表裏・寒熱・虚実・陰陽それぞれの相対する4組、
 合計8つのタイプの病証である八綱を用いて、病変部位・疾病の性質・
 疾病過程における邪気と正気の力関係を判断することを目的とした
 弁証法です。

 臨床でこの弁証法を用いる場合は、8タイプの病証の内から
 どれか一つあるいは2つを選ぶのではなく、4組の相対する病証について、
 それぞれどちらに属するのかを判断していきます。

漢方用語集: (42) 気血津液弁証 (きけつしんえきべんしょう)

人体を構成する大切なものを、気、血、津液(水)の三つと中医学では
 考えています。

 気は目には見えないが身体の中を流れているもので、エネルギーと理解します。
 血は血液そのものの理解でよいと思います。
 津液は体内のさまざまな水ですが、現代的には体液と考えてよいでしょう。

 これら気血津液が不足したり(気虚、血虚、陰虚という)、流れが障害され
 たり(気滞、血お、痰飲という)すると、いろいろな病変が起こります。
 この視点で、「この人は気虚証」などと診断するのが気血津液弁証です。

漢方用語集: (41) 臓腑弁証 (ぞうふべんしょう)

漢方の弁証法(病態鑑別法)のひとつ。臓腑の生理と臓腑間の相互関係を
 検討します。

 五臓(肝・心・脾・肺・腎)と六腑(胆・小腸・胃・大腸・膀胱・三焦)の
 関係で病状を把握しようとするものです。
 ちなみに、五臓は実質臓器で各機能をコントロール、六腑は中空臓器で消化
 吸収に関係しているものです。

漢方用語集: (40) 弁証 (べんしょう)論治(ろんち)

弁証論治(べんしょうろんち)と続けて表現されることが多く
 また漢方治療の最大のポイントといえます。

 弁証 病証がどのような状態であるか判断(弁ずる)すること。
 論治 弁証に基づいてどのように治療するか決定すること。
    これには治則と治法を含んでいます。

 したがって、高血圧だからこの薬というのではなく、その高血圧の患者が
 どのような病症を表しているかで、治療法が決定していくわけで
 人によって薬が違って当たり前というわけです。

漢方用語集: (39) 切診 (せっしん)

四診 (ししん)のひとつ、切診 (せっしん)とは体に触れて診断すること。
 脈診(脈の状態を診る)や腹診(お腹をさわって診る)のほか、経絡診(ツ
 ボやその流れを診る)背診断(背中をさわって診る)などがあります。

 その代表の脈診は、
 撓骨(とうこつ)動脈で脈を取ることは現在と同じですが、脈の状態の見方には
 漢方独特のものがあります。
 
 すなわち、浮、沈、大、小、緩、急、遅、数(さく)、滑(かつ)、ショク、
 弦などの脈の状態があり、
 脈を取る際に示指、中指、薬指の当たるところを寸、関、尺といい、
 それぞれの脈の状態が、体の上部、中部、下部の状態を示すと考える説も
 あります。