54.メロン
原産地はアフリカで、日本では明治中頃にヨーロッパから温室メロンが導入され、大正にかけて普及しました。温室メロンと露地メロンがあり、露地メロンにはカリウムとビタミンC、カロチンがより多いですが、差はそれほどありません。
メロンは円形、長形さまざまあり、また、ネット系、ノーネット系などの種類に分けられますが、その効能は似ています。ほかにメロンの種や花、葉、ツル、ヘタともにそれぞれの効能があります。種は、甘味で「寒性」で、効能は口臭や腰膝の痛み、下腹部の痛み、便秘に。ヘタは苦く「寒性」で、効能は全身浮腫や咳痰、頭痛、てんかん、黄疸に。花は胸の痛みや咳に。葉は脱毛や打撲に用います。
メロンは「寒性」で気を降ろす効能があるため、熱っぽい高血圧の方にはよいのですが、冷え性のある方には合わないため、おいしさを少し味わう程度にして、冷えの回復のためには逆効果と心がけましょう。
また、「妊婦」は冷えると胎児の発育に不利ですので、あまり冷やさないように、室温に戻したあと控えめに食べましょう。