31.ピーマン

ピーマンは、独特な甘み・辛み・そしてほんのりと苦みを合わせ持った野菜です。最近は緑色だけでなく、赤や黄色のものも多く出まわるようになり、サラダや炒めものの彩りとしても使われるようになってきました。トウガラシやシシトウと同じ仲間で、辛みや苦みが少なく大型で甘みがあります。ピーマンの名前は、トウガラシを意味する仏語のピマンに由来しています。
 ピーマンには、ビタミンCが多量に含まれていて、レモンの含有量にも匹敵しています。しかもこのビタミンCは、油で炒めてもほとんど破壊されないものです。さらにビタミンAをセロリと同じレベルで含有しています。また豊富な葉緑素と食物繊維は、不要コレステロールを排除し、ビタミンPは血管を柔軟にしてくれます。
 採り立ての新鮮なものほど効能が高く、血液を浄化して血圧を安定させ、目の疲れを癒し、視力を強化してくれます。その他、冷えによる下痢や胃痛・糖尿病にも効果的です。葉緑素の多い青菜類が少なくなる夏に、さまざまな栄養素を含むピーマンは、抵抗力を高め、夏バテ防止に威力を発揮してくれます。野菜ジュースなどに加えて常食すれば、ビタミン類の補給になるほか、便通をつけるのに役立つので、特に便秘気味の人は生で食べるのをお勧めします。