22.エビ(海老 蝦)

エビといっても種類はたいへん多く、伊勢エビ、車エビ、さくらエビ・・・
中国では海産のエビのほか、淡水のエビも美味とされています。日本人は、1年間に1人当たり約3キロのエビを食べる世界一のエビ好きの国民です。その理由は
①正月のお飾りや祝いの料理に使われる縁起もの
②高級感がある
③実際に美味しい からでしょう。

中国の古書『本草綱目』によると、「エビは陽を壮んにし、腎を補う」とあり、エビのもつアミノ酸類が強精作用をもつものと考えられます。このアミノ酸類がうまみのもととなっています。白身魚の100倍も多く含まれているのです。
またエビの生肉には、脳のはたらきをよくするといわれるDHAという物質や、動脈硬化を防ぐEPAという物質を多量に含んでいます。脂肪の量は少なく、コレステロール値を下げる物質も含まれたすぐれた食品です。カルシウムも肉の部分だけでも、魚やにくよりも多いのです。
前出のカニ類が体を冷やす性質があるのに対して、エビ類は体を温める性質があるので、冷え症の人もどしどし食べてください。ただし、エビの背中の黒い筋(普通ワタと呼んでいる)は、食べるとアレルギーを引き起こすので注意してください。