18.キュウリ(胡瓜)

日本でキュウリが本格的に食べられ始めたのは、大正以後といわれています。普通「胡瓜」と書きますが、江戸時代には、青いうちは苦味があり毒とされ、黄色に熟して瓜を食べていたので「黄瓜」と書いていたそうです。
キュウリは夏の野菜で、身体を冷やす性質があるので、夏の暑さをしのぐのに良い食べ物です。身体に熱があり、口が渇くような場合に適するため、扁桃腺炎などでのどが赤く腫れている時や、流感などで発熱して下痢する場合、できものなどで熱を持っているとき、火傷で炎症がある場合など、内服・外用で効果的に作用します。
また、キュウリには利尿作用もあるので、利尿の必要な病気、高血圧・心臓病・腎臓病などに利用下さい。
なお、キュウリは冷やす作用が強いので、特に冷え症の人、胃腸が冷えて弱い人は、あまり食べすぎないように注意します。中国料理では、キュウリにも火を通すのはこのためといえます。
すなわち、旬のものをさまざまな調理法で食することが、健康維持のために大切ということです。
冬にスイカを食べるということは、高いお金を出して身体のバランスをこわしているようなもの。