26.キャベツ
塩漬けにしたり、味噌汁の具にしたり、キャベツは日本料理の中に定着しましたが、原産地はヨーロッパなのです。古代ギリシアの有名な数学者ピタゴラスも「キャベツは元気と落ち着いた気分を保つ野菜だ」といい、疝痛の特効薬として用いていたといいます。大昔キャベツは薬だったのです。
古い植物図鑑にも「一般にキャベツはこれを食用とするときは、血液を新鮮にし、体質を強健にし、病毒に対する抵抗力を強くし、流行病に侵される憂少なく、保健上に副食物として最上のものなり」と述べています。
キャベツによく似た名前の胃腸薬のコマーシャルをよく見ますが、これはキャベツの生汁より発見された潰瘍予防・粘膜保護修復効果のあるビタミンUを主成分としたものです。毎日キャベツを食べて胃潰瘍を治してしまった人もあるくらいです。
このビタミンUのほかビタミンA・C、カルシウムなどが含まれているほか、とくに繊維が多いので、生食すれば栄養上だけでなく、便通を整えるのに役立ちます。またイオウと塩素というミネラルが多く、この二つは強力な胃腸浄化作用を発揮し、多量に食べると腸内の老廃物を分解浄化してくれるといいます。