41.ツルムラサキ
かつて日本では、つるむらさきを観葉植物として、つやのある赤紫色の葉や茎を見て楽しんでいました。しかし、その栄養価はとても高く、東南アジアの特に暑い国では、古くから日本のほうれん草のように健康野菜として食べられていました。
つる草の一種であるつるむらさきは、他のものに巻きついて伸びますが、主につる先から15cmくらいまでの茎が食用にされています。味は、やや泥臭い感じですが、ほうれん草よりはアクもなく食べやすい野菜です。カルシウム・カリウムを特に多く含み、リンやナトリウム・鉄・亜鉛などのミネラルとビタミンA・E、葉緑素や脂質も豊富に含んでいます。旬は夏。
つるむらさきを毎日食べると、高血圧の予防や糖尿病などの成人病に効果があります。また、鉄分が豊富なことから、貧血にもよく効く他、バセドウ病や肝臓病・便秘などにも効果を発揮します。
生葉を使っての薬用酒は造血を盛んにし、ストレスの予防にも効き目があります。
茎はきざんで天日で乾燥させ、つるむらさき茶にすれば、タンニンのない鉄分豊富な貧血防止茶になります。