36.タケノコ(筍)

春にはひと足はやいですが・・・
 山菜・タケノコなどは、日本料理にはかかせないものです。
タケノコはタケ科のタケの地下茎のふくらんだ新芽をいい、掘り出した後は出来るだけ早く食べよといわれます。これは、含まれるえぐ味成分が土から出て24時間たつと2~3倍に増えるからです。このえぐ味はヌカとともにゆがくと、ヌカのカルシウムと結合して消えてしまいます。
 タケノコは冷える食品のひとつとして、のぼせをとり、腸のぜんどうを促進し、便通に効果があるといわれています。栄養学的にはタンパク質含有量が特に多く、ビタミンB群も入っています。ただ、タケノコはホウレン草と同じく、シュウ酸を多量に含んでいるため、結石の人にはあまり好ましくない食べ物といえます。
しかし、このシュウ酸も高温度にあうと非常に早く消失する性質をもっているので、高温で炒めたり煮たりして食べてください。またタケノコは消化がよくないので、多食は控えましょう。
 最近は使われなくなった竹の皮ですが、これには殺菌防腐力があり、おむすびを包むともちが違ってきます。もう一度見直したい包装資材です。先祖の残してくれた知恵のすばらしさにはおどろかされます。