4.モモ(桃)
岡山県特産の桃・・・中国では黄河流域で3000年も前から栽培されていたそうです。果実の王と称され、魔よけ・長寿の象徴として『桃太郎』をはじめ多くの伝説を残しています。
まさか桃の実を食べて、不老長寿になることはありませんが、桃にも種々の薬効がかくれているのです。桃の実は寝汗を止め、便秘を治し、のどの渇きをいやす働きがあります。桃の葉には殺虫効果があり、内服すれば婦人の帯下に、外用すれば湿疹、痔、虫さされによく効きます。この桃の葉の薬湯は有名で、子供のアセモ、湿疹、カブレのカユミ止めに、簡単でしかも効果があります。今年のような猛暑で、アセモに悩まれる方は、甘いフルーティーなお湯をぜひ試してみてください。
桃の中でもつとも薬効があるのは桃仁(とうにん)で、種と呼ばれる部分のさらに中にあるアーモンド様のもので、一般には食用としませんが、漢方薬の桂枝茯苓丸や桃核承気湯の主薬となり、体内の古血を下して浄化する作用を持ち、婦人の病気には欠かせない生薬です。ただ。生の桃仁には毒があるのでご注意ください。