34.コンニャク(蒟蒻)

寒くなるとあったかなおでんは嬉しいですよね。
おでんに田楽にと、コンニャクは古くから庶民に親しまれ、体内の石を出すとされてきました。近頃は、ノンカロリーの美容食と珍重されています。
なぜコンニャクが美容食となるのか、その理由を考えてみましょう。
まず第一は、低カロリー食品ということ。主成分はマンナンという多糖質で、それ以外は皆無に等しいのです。しかも人間はマンナンを分解する酵素を持っていないので、ほとんど吸収されず素通りです。
第二は、マンナンの吸収性が強いということ。水につけると膨張して、弾力性を伴った糊性を生じます。コップ一杯のコンニャク製粉から、市販のコンニャクが四十個もとれるほどです。少量のコンニャク製粉を服用して、後で水を飲むと数倍に膨張し、満腹感を感じるのです。
またコンニャクは昔から、、膀胱炎や膀胱結石にもよく用いられます。なぜなら、95%以上が水分なので、我々がコンニャクを食べると、小腸までは分解されず、大腸にきて初めて腸内細菌で分解され、一度に大量の水分を放出します。その大量の水分が利尿を促すため、結石の治療にうってつけの食品なのです。またこれは、便秘を治す効果にもつながります。
ただし、加工品は無毒ですが、新鮮な生のコンニャクには毒があるので、生のまま決して食べないように。また、冷え性の人は、必ず火を通してください。