48.柚子(ユズ)

 ゆずようかん、ゆずもち、ゆずみそ、ゆべしなど、香り、実、皮ともに昔からさまざまに利用されています。特に利用範囲の広いのは、その香りです。
 香りの成分は皮に含まれる精油成分が主なもの。これには、温熱効果があり、冷え性、リューマチ、神経痛などによいわけです。また、果汁に含まれるのはビタミンC、B1、B2で、ヒビやアカギレなどの手荒れを整える薬効も備え、鉄分、カリウム、カルシウムなどのミネラルは、貧血などにも効用があるというわけです。
 冬至のゆず湯は過ぎてしまいましたが、鍋物に吸い物にと冬にゆずは欠かせません。ゆずの木の原産地は中国揚子江上流といわれていますが、やはり寒い地方のものです。
 ゆずは香りを使うもので、あまり果実は利用しないのですが、果実酒だとどちらも利用でき、またビタミンCもたっぷりです。
 ゆず6個は水洗いし、輪切りにして保存瓶に入れます。そこにはちみつ400g、ホワイトリカー1.8㍑を注ぎ、涼しい所に3ヶ月ほど放置したあと、ゆずをこして出来上りです。
 1日に盃1~2杯ずつ飲むと貧血、動脈硬化予防、疲労回復などにいいでしょう。
 ゆずの季節には安いものが出回りますから、多めに買って冷凍しておきいつでも使えるようにするとよいでしょう。