45.ナメコ(なめこ)
秋はキノコの季節。年間を通して手に入るなめこは、日本特産のきのこです。北海道や東北などのブナやナラ、トチなどの枯れ株に群生するなめこを食べる習慣は、戦前はその地域だけに限られていましたが、人工栽培の技術の発達によって、年中入手できるようになりました。
なめこは、うまみや香りの成分が少なく、ぬめりと水分の多いのが特徴です。96%が水分で、栄養価が高いとはとてもいえませんが、独特のぬめりが好きだという人は多いようです。ぬめりには胃の粘膜を保護する働きもありますので、疲労しているときには、体にやさしい食品です。また、アルコールを飲む前に食べれば、悪酔いを防いだり、肝臓への負担を減らしたりする効果もあります。
昨今、きのこ類は、そのコレステロールを下げる作用や制ガン作用が注目されており、しいたけやえのきに比べると少ないとはいえ、なめこにも同様の効果が望めるとの結果が報告されています。成人病予防には、心がけてとりたい食品といえましょう。