51.蜆(シジミ)
古くから日本のいたるところでとれたしじみは、日本人の食卓には欠かせない貝の一つです。日本には、川の中流以上に住むマシジミと海に近い河口に住むヤマトシジミがいますが、食卓に上がるのはほとんどがヤマトシジミの方です。
タンパク質を主成分に、各種のビタミン・ミネラルを豊富に含んでいます。
しじみのタンパク質は、含有量こそ少ないものの、質は最高。アミノ酸バランスを示すプロテインスコアはなんと100で、肉や魚に劣らない大変優秀なタンパク質です。
貧血に効果のある鉄分は1食分(20g)当たり2mgあり、これは成人女性の必要摂取量の1/6に相当します。しかも、吸収しにくいといわれる鉄分も、アミノ酸のバランスがよいため、効率よく吸収することができます。
赤血球を増やすビタミンB12も豊富で、貝には珍しくカルシウムも多くあります。
昔から黄疸や二日酔を治すのにシジミの味噌汁がよいと言われていますが、これはシジミの中にメチオニンシスチンといった肝臓を強くするアミノ酸が多く含まれていることと、シジミのエキス分が胆汁の分泌を促進するからです。