13.アズキ(赤小豆)
アズキ(赤小豆)とは、大豆に対して小さいから名づけられたものですが、平安時代『和名抄』には「本草は赤小豆という」とあり、和名は阿加安豆木として、ことさら赤さを強調しています。
漢方ではアズキを赤小豆(せきしょうず)と呼び、解毒・排膿・利尿作用があるとしています。アズキの皮は便通をつける作用があって、お年寄りや虚弱な人の便秘には良いようです。日本では月の1日・15日に小豆粥を食べる習慣があったのも、こうした効能があったからかもしれません。
またお乳の出の悪いときには、アズキを煮て食べるとよく効きます。料理のときは、アク抜きの煮出し汁を捨てるほうがおいしく食べられますが、反対に薬としては一番最初に煮出した部分が大事なのです。おできや乳腺炎などの腫れ物には、アズキの粉を酢でねって患部に貼り付けてみてください。
アズキは、浮腫を伴う疾患や水肥りの肥満にはよく効きますが、長期に用いると皮膚がやや乾燥気味になることがありますが、そのような時はハトムギを一緒に煎じて用います。また煎じたカスのアズキをおしるこなどにして食べると、お腹が張る傾向があるので注意してください。