15.授乳中に最適なタンポポコーヒー

 春の野原や道端では、タンポポの黄色い花をよく見かけます。だれでも摘んだ思い出のある身近な植物ではないでしょうか。このタンポポは、外来種の広がりが有名で、現在日本で見かけるものの多くは、総色というガクにあたる部位が反り返っている「西洋タンポポ」です。このように日本産と西洋タンポポは形状は少し異なっていますが、東洋でも西洋でもその利用には幅広いものがあります。

 漢方の世界では、その根を蒲公英(ほうこうえい)と呼び、消炎・利尿・催乳の薬草として利用してきました。特にお乳の出が悪いときにはタンポポの根を主成分に数種の薬草を組み合わせた「蒲公英湯(ほこうえいとう)」というせんじ薬がよく使われます。茎を折ったときに出る白い汁がお乳のように思わせることがこの薬効に通じているのでしょう。

 ヨーロッパでは、タンポポは「ダンデライオン」という名でハーブの一つとして利用されています。葉を野菜サラダにしたり、根を煎ってタンポポコーヒーにしたりと愛用されています。このコーヒーはノンカフェインで健胃作用を持つことから、コーヒーを制限されている方やコーヒーが胃にこたえる方、授乳中の方にと、さまざまな利用ができます。