痔(じ)の出血がひどくなり困っています

 痔の痛みと出血に悩む日本人は、成人以上で3人に1人とも、2人ともいわれています。座り仕事の人、出産後の女性、そして相談の方ように飲む機会が多いサラリーマンなどが目立ちます。我慢しがちで、悪化してから病院に駆け込むのは、日本も中国も同じ。ただ、日本で痔の薬といえば軟みうや座薬ですが、中国ではまず飲み薬です。

 痔の原因はいろいろありますが、漢方では一般的に「湿熱(熱性の水分代謝障害)」が原因と考えます。食べ過ぎ、飲み過ぎなどによって大腸、肛門の周辺に湿熱がたまり、気血の流れが悪くなるため痔核となって痛んだり、出血したりするのです。便秘、下痢、ストレスなども原因になることがあります。

 飲み薬としては、「槐角丸(かいかくがん)」がよく知られています。熱を取り、出血を止める槐角(エンジュの実)と地楡(じゆ)を主薬に、肛門の炎症を抑える黄ごん、湿を除く防風、局部のお血(おけつ・うっ血)を改善し痛みを緩和する当帰など、6種の生薬からなる丸薬で、出血や痛み、はれなどの改善に即効性があります。

また、痔の治療は応急処置だけではなくて、全身の血行をよくすることも必要です。長い便秘は肛門を刺激し、痔をさらに悪化させます。まず排便を整えることが欠かせません。「槐角丸」には肝臓のうっ血を取り去り、直腸の熱を冷ますことで、便秘を防ぐという作用もあります。

 なお、局所の症状が激しいときは、塗り薬として「紫雲膏(しうんこう)」を併用すると良いでしょう。