鹿の角にホルモンの働きがあるって本当

 漢方薬というと、薬草を思い浮かべられる方が多いと思いますが、動物由来のものや鉱物由来のものもあります。

 鹿の角は鹿茸(ろくじょう)と呼ばれ、牛黄(ごおう、牛の胆石)や麝香(じゃこう、ジャコウ鹿のにおい袋)などと共に漢方高貴薬として、日本でも大切に使われてきました。中国では
鹿茸は"不老長寿の神薬"ともいわれています。現代医療でも注目されている薬のひとつで、各国で鹿茸に関する研究が盛んになされ、
強壮、造血の効能はもちろん、もう一つ重要な効能も明らかにされました。

 それは 性機能低下や記憶の保持が悪い症状に対する効果で、鹿茸を使用すると、低下した性行動や学習行動が回復することが分かってきました。

 中国漢方でいう「腎」は、副腎・性腺・脳下垂体などのホルモン系や免疫に対する働きを含めています。鹿茸はこの腎の機能を高める「補腎薬」の代表格。現代医学で更年期障害に女性ホルモン、ぜん息に副腎皮質ホルモンを使うように、漢方では補腎薬としての鹿茸を使います。解明された様々な働きとともに、女性のお肌や性の若々しさも保ってくれるものとして、使われるようになりました。

 鹿茸は人参(ニンジン)との相性が良く、この"最強のペア"が配合された「参茸補血丸」やぜんそくに使う「参茸丸」が有名です。