158.春は肝 肝は目に孔を開く

 ―仕事で毎日、長時間パソコンを使うのですが、春になると、目の疲れが増し、ドライアイや充血、目のかゆみが一層ひどくなる気がします。無理のない漢方はありま
すか。(30歳・女性)
 春は、冬の間、内にこもっていたものが一気に外に出る時季。そのため目にも不快な症状が現れやすくなります。
 漢方では「春は肝、肝は目に孔(あな)を開く」と言い、目は肝と深くかかわっていると考えます。また、血は目の栄養源で、目を使うことで血が消耗されるとも捉えま
す。長時間、特に夜に目を酷使すると血が消耗され、栄養が行きわたらなくなり目が乾いたり、かすんだり、疲れやすくなったりします。ひどくなると頭痛、肩凝り、精神
不安も引き起こし、イライラ、うつ状態、女性の場合は生理不順を招くことも少なくありません。
 〝飲む目薬〞とも呼ばれる漢方薬が「杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)」です。ベースとなる「六味地黄丸(ろくみじおうがん)」と「枸杞子(くこし)」には、肝を養い、血を増やす作用があります。中に入っている菊の花には、目の充血を抑え、視力回復に役立つ働きも。
乾燥した菊の花を熱湯で数分浸出させて飲む「菊花茶」、枸杞の実と合わせた「杞菊茶(こぎくちゃ)」もお薦めです。