109.”飲むカイロ”で冷え対策

ー春が近づき、寒さも和らいできたのに、私の冷え性はいっこうに良くなりません。寒くて寝付けないほど、ひどくて悩んでいます。         (30歳・女性)
 日本に来ている中医師(中国の漢方医師)が口をそろえて戒めるのは、生食を好む日本人の食生活。キュウリやトマトですらいためて食べる中国の人から見ると、心配でならないそうです。
 中国では、食べ物を「温める作用を持つ」「冷やす作用を持つ」「どちらでもない」の3つに分け、冬は温性の野菜や肉類を食べることで厳しい寒さに、逆に夏は、生野菜などの寒性の食べ物で暑さに対応します。
 中国漢方の主な冷え性対策は、血液循環を良くするほか、全身の陽気(エネルギー)を高め、血液の量を増やすこと。貧血気味の人の血液を増やし、血行を促進する漢方薬では、当帰が主薬の「婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)」をよく使います。
また当帰とショウガの入った「当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)」も、日本でおなじみの漢方です。腎の働きを補い、体力増強に効果のある鹿茸(ろくじょう、鹿の幼角)と人参を配合した「参茸補血丸(さんじょうほけつがん)」も、陽気(エネルギー)不足が顕著な人にはお薦め。
 気血を補い、全身の機能を高めて体をしんから温める、”飲むカイロ”ともいうべき中国漢方と食生活の見直しで、冷え対策をしましょう。