岡山ミニコミ:
128.バリア機能アップ風邪知らず
―この時季、朝起きると、のどが痛いことがあり、そのまま調子を崩してしまいます。20代のころは風邪なんて引かなかったのになぜでしょうか。(33歳・女性)
昔は風邪を引かなかったのに何で?という方の原因の一つに、体温やバリア調節を自然に行う体のスイッチ”衛気(えいき)”がうまく作動しなくなっていることが考えられます。
風邪のウイルスや細菌は、体に襲いかかる外敵です。これを防ぐための皮膚や粘膜のバリア機能が低下すると、風邪を引き、こじらせやすくなり、体調を崩しがちになります。気温差の激しいこの時季、このバリア機能、つまり衛気を強めるために、「衛益顆粒(えいえきかりゅう)」の服用をお薦めします。
衛益顆粒は、「玉屏風散(ぎょくへいふうさん)」という名前の漢方薬。その由来は、昔、大きな家の玄関に屏風(びょうぶ)を立てて病気などの外敵が体に侵入するのを防いでいたことから来ています。主成分は、バリア機能を高め、免疫力を調整する代表的な植物「黄耆(おうぎ)」です。
また、朝起きてのどが痛んだ場合は「銀翹散(ぎんぎょうさん)」が効果的です。常備しておくとよいでしょう。
岡山ミニコミ:
127.日々のスキンケアに美肌漢方
―夏は紫外線、これからの季節は乾燥と肌の悩みが年中尽きません。美肌漢方というものを聞きました。どんな場合に使えますか。(41歳・女性)
いくつになってもみずみずしく、ハリのある肌を保ちたいという、女性の願いに応えてくれるのが美肌漢方です。
日々のスキンケアにお勧めなのが、当帰を主成分として肌に栄養を届ける「婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)」や、中国の奥地に自生するグミ科の植物、沙棘(さーじ)のオイルが主成分の保湿クリーム「セ・サージ」。
果実から取れる真っ赤な油は、肌の再生を促進。強い抗酸化作用があり、肌の老化の原因となる体のサビを防いでくれます。中国では潰瘍(かいよう)や色素沈着の治療にも応用されているほどです。
また果汁エキスには、美白効果・美容効果が期待できるビタミンC、アミノ酸、ミネラルが高濃度に含まれ、果皮・果肉は血液の循環を促すフラボノイドが豊富です。
クリーム以外に服用する「紅沙棘」(油)「沙棘精」(果汁)など、多様なタイプがあるので、使い分けてみてはいかがでしょう。夏の日差しと発汗で潤いを失った肌に、乾燥は大敵。早めのお手入れが肝心です。
岡山ミニコミ:
126.水いぼにはハトムギと板藍根
―子どもに水いぼができ、ハトムギの粒のヨクイニンというのを飲ませています。早く治してあげたいのですが、ほかに効果的なものはありませんか。(34歳・女性)
ハトムギとは食品としての呼び名、ヨクイニンはハトムギの殻をむいたもので医薬品の扱いとなります。基本的には同じものです。
水いぼは正式名を伝染性軟属腫(しゅ)といい、ウイルス感染の一種。水いぼには、ハトムギ(ヨクイニン)と板藍根(ばんらんこん)のお茶の組み合わせが第一選択かと思います。今まで、内服薬は、ハトムギぐらいでしたが、抗ウイルス作用のある板藍茶の併用は、治りを早めるのと、広がりを止める作用があります。
この2つの併用でも、なかなか枯れない場合、五行草茶(スベリヒユのお茶)を足します。
ハトムギは食用の雑穀なのでたくさん摂取しても問題ありません。また、板藍茶は、体重に応じて大人の4分の1~2分の1量を飲むとよいでしょう。効果が表れると、水いぼは枯れるように小さくなり、自然に落ちます。
プール熱、ヘルパンギーナ、水いぼなど、夏も感染症には注意が必要です。プールの後、外で遊んだ後は、板藍茶でうがい、板藍のど飴(あめ)をお忘れなく。周りからの感染を防いだり、兄弟でうつらないために、”夏も活躍!うがい・手洗い・ばんらん茶”をお忘れなく。
岡山ミニコミ:
125.カラカラ・ジトジト2つの夏バテ
ー屋外で仕事をする主人は、大量に汗をかいて夏バテします。一方私は、クーラーの中での事務作業。夏場は体がだるい感じです。(34歳・女性)
ご主人の夏バテは、前号でも紹介した、大量の発汗により、体液だけでなく体力(気=エネルギー)も消耗するタイプ。気を消耗すると、心臓の機能が弱まり、さらに発汗により血液が濃くなります。このような体の中が”カラカラ状態の夏バテ”にお薦めなのが”飲む点滴”といわれる漢方「麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう)」。熱中症対策には必携です。
一方奥さまは、日中の仕事は涼しいクーラーの中。冷たいジュースやビールをついつい飲んでいませんか。こんな方によくあるのが、体の中の過剰な水分が代謝されず停滞し、食欲が落ち、体が重だるくなる”ジトジト状態の夏バテ”。胃腸の働きが鈍くなり、栄養素が吸収できず、新陳代謝が悪くなっている状態です。このような体の中のドライクリーニングが必要な方にお薦めの漢方が「勝湿(しょうしつ)顆粒」です。中国の家庭常備薬としてポピュラーな漢方で、ジュースやビールをガブガブ飲む日本人にこそ必要な常備漢方といえるでしょう。
夏バテは、大きく分けると以上の2つのタイプに分類できます。自分がどちらのタイプなのかを把握して、今年の夏は漢方を取り入れて暑さを乗り切ってください。
岡山ミニコミ:
124.麦味参顆粒で夏を元気に
-今年の夏は「節電」と「暑さに負けない体づくり」がキーワードのようですが、夏を元気に乗り越えるために、お薦めの漢方はありますか。(55歳・女性)
節電が呼び掛けられる一方、熱中症が心配されています。夏までに血液量を増加させ、体温調節機能を改善させるために「インターバル速歩」に取り組むのも夏バテ対策の一つです。
漢方の面から言うと、夏場は、大量の発汗により、体液だけでなく体力(気=エネルギー)も消耗します。気を消耗すると、心臓の機能が弱まり、さらに発汗により血液が濃くなり、粘りを持つようになります。そうすると、血栓(けっせん)ができやすくなり、狭心症や心筋梗塞(こうそく)を招く危険性も考えられます。
夏に体力が落ち気味というときにお薦めなのが”飲む点滴”といわれる漢方「麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう)」。これはアスリートや登山をする人などもよく利用する漢方で、汗とともに失われたエネルギーを補い、体力や心臓機能を高める作用がある人参(にんじん)、体液を作り出す作用がある麦門冬(ばくもんどう)、五味子(ごみし)で構成され、疲労物質の乳酸を分解してくれる漢方です。
夏場は、水分摂取も必要ですが、ただ水を取るだけでは、食欲が減退したり、体が重だるくなったりするので、このこともお忘れなく。
岡山ミニコミ:
123.心と眠りの安定に”安神”を
-睡眠時間はだいたい7時間。平均的だと思うのですが、朝スッキリ目が覚めません。さらに日中、集中力が持続しません。(34歳・女性)
心の安定とよい睡眠は、子どもの成長や美容に欠かせません。寝ているはずなのに、朝スッキリしない、昼間眠たくて集中できない-というのは、心の安定が関与しているからでしょう。
漢方では、精神を安定させる働きを”安神(あんじん)”といい、その中には鉱物や貝の殻など質の重たいものを用いた「重鎮安神」と、植物の果実などを用いた「滋養安神」があります。
「琥珀(こはく)」「珍珠母(ちんじゅも)」の2種の重鎮安神と、「短梗五加果(たんこうごかか)」の滋養安神をバランスよく配合した珉好(ミンハオ)は、心の安定と眠りの安定を助ける錠剤タイプの漢方サプリです。
落ち着いた情緒、良質な睡眠は、自然治癒力と免疫力を高めてくれます。シベリア人参のお茶や漢方薬の「温胆湯(うんたんとう)」を併せ、下記の【眠りの質を高めるポイント】を頭に入れておくとさらによいでしょう。
【眠りの質を高めるポイント】
①睡眠のゴールデンタイムは
午後10時~午前2時
②入浴はぬるめのお湯で、普段より少し長めに
③入浴後1~2時間のうちに眠りに就く
④就寝前2時間は何も食べない
岡山ミニコミ:
122.4月の敏感な胃腸に「開気丸」
-春は人事異動などで、体がストレスを感じているようで、胃腸を壊しがちです。よい漢方はありますか。(42歳・女性)
環境の変化の多い春は、精神的にも病変を起こしやすく、また”肝っ玉のすわった人”と言うようにストレスと関係が深い臓器「肝」への負担が掛かりがちです。
新しい職場や学校、近所付き合いの悩みや不安が増え、胃が痛む、おなかが張る、下痢・便秘を繰り返すなどの胃腸障害が現れる方が増えてもおかしくありません。まずは朝早く起き、散歩や運動で全身の筋肉を緩め、気分をリラックスさせましょう。食べ物は酸っぱいものを少なくし(酸味の取り過ぎは肝を傷つける)、甘い物を適度に食べ、胃腸の元気を養いましょう。
中国漢方では、この時季、痛みや下痢止めなどの治療だけでなく、肝の働きを高め、ストレスに対する抵抗力を強くし、胃腸の具合を整えるために「開気丸(かいきがん))」を使用します。
香りの強い薬草が多く配合されており、木香(もっこう)などには、うっ滞した”気”をスムーズに流すことで胃腸の働きを整え、腸内のガスを取り除く作用があり、また延胡索(えんごさく)には、優れた鎮痛作用があります。
また、すぐおなかを壊しがちな方には、腸内菌質改善のために、L・ロイテリ菌という乳酸菌の摂取を漢方とともにお勧めしています。
岡山ミニコミ:
121.花粉症は腸内改善から
ー食事などで花粉症を改善する方法を教えてください。(42歳・女性)
私が漢方薬局をはじめたころ、中国から来た漢方医は、中国に花粉症という病気の認識がほとんどなかったので、日本人の花粉症に驚いていました。同時に日本人が冷たいものをたくさん食べたり飲んだりする習慣にもびっくりしていました。ところが今では、日本で長く生活した中国の人や、中国本土でも花粉症を発症する人が増えているのが現状です。
当時、中国では冷蔵庫がまだまだ普及していなかったのに比べ、日本では冷蔵保存が可能な冷たいもの、生もの、旬からずれた食べ物が食卓に並び、甘い物や乳脂肪の摂取が急に増えました。
次のことをチェックしてみてください。
①冷たいもの ②生もの ③甘いもの④脂もの(乳製品を含む)が、好きで多く食べていませんか。おやつは、アイス(冷甘脂)やジュース(冷)・スナック菓子(甘脂)ではないですか。これらの”冷生甘脂”を控え、腸内善玉菌を増やし、腸管免疫を向上させることが体質改善につながります。
漢方は苦手という方、乳酸菌(L.ロイテリ菌など)を摂取し、腸内菌質改善をすることから始めてはいかがでしょう。
岡山ミニコミ:
120.今から漢方で花粉症対策!
―花粉飛散のニュースを耳にしました。花粉症で憂うつな春、漢方を使った不快症状を抑える方法を教えてください。(38歳・女性)
国民の4割が花粉症といわれる時代。春を待ち望んでいる人ばかりとはいえないのが現実のようです。
花粉症予防に効果的な漢方ですが、「玉屏風散(ぎょくへいふうさん)」がお勧めです。玄関に屏風を立てて影を作り、奥からそっと来訪者を見て大切なお客かどうか確かめて招き入れたという習慣が名前の由来となっています。
主成分の黄耆(おうぎ)には、バリア機能を高め、免疫力を調整する働きがあり、花粉症の体質改善に役立ちます。またこの働きは、インフルエンザや風邪の予防にもつながるので、まさにこの季節、必要不可欠な漢方といえます。日本では、「衛益顆粒(えいえきかりゅう)」の名前で販売されています。
花粉症の人は心構えがあると思いますが、そうでない人も今年、突然発症することも考えられます。花粉、ウイルス、細菌など、体に襲いかかる外敵から身を守ろうと、体が過剰反応しないよう、普段からバリア機能の高い、体づくりを心掛けましょう。
岡山ミニコミ:
119. のどが痛む風邪・インフルエンザに銀翹散
-私の場合「のどが少しおかしいな」と思ったら、風邪の始まりです。のどを使う仕事をしているので、よい対策があれば教えてください。(41歳・女性)
寒さも本番。風邪かな?と思ったら、できるだけ早く症状に合った漢方を服用することが大切です。質問者の方のように、のどの痛みから始まる風邪には、銀翹散(ぎんぎょうさん)をオススメしています。
最近テレビCMでも紹介されている銀翹散は、のどの違和感や、インフルエンザによる急な発熱などに有効とされる漢方薬で、抗ウイルスの漢方とよばれる板藍(ばんらん)根のお茶と併用すると、さらによいでしょう。
また、銀翹散は病院で出される漢方にはない処方なので、薬局で購入して常備しておくとよいでしょう。
しかし、何といっても風邪をひかないためには、睡眠と栄養をしっかり取り、人ごみをなるべく避けることが一番です。十分な睡眠と栄養は体の防衛力を高め、ウイルスに感染しにくく、感染しても症状を軽くするためには欠かせません。
板藍(ばんらん)根のお茶は、普段からの風邪対策として、このシーズンは、外出前と帰宅後にずっと飲み続けてください。