岡山ミニコミ:
1.目のトラブルには菊の花
"菊の花が咲き乱れる川の下流には、目のパッチリした美人が多い"―。中国には昔から、そんな言い伝えがあります。
春になると、なぜかイライラしたり、不眠になったり、血圧が上がり、目が充血したり、花粉症も混ざって目がかゆくなったりするということはありませんか?自然界の陽気が盛んになり、今まで冬の間こもっていたものが、一気外に向かって現れてくるのです。
そこで中国で、春から夏にかけての季節よく飲まれているのが「菊花茶」。菊の花は産地により多種ありますが、お茶用としては杭州産の杭菊花が有名で、目の疲れをとり、頭をスッキリさせるのにとくに効果的といわれています。
現代はパソコンやテレビゲーム、さらには携帯電話などで目を酷使する人が増えています。漢方では血は目の栄養源、目を使うことで血が消耗されると考えています。長時間、特に夜に目を使いすぎると血が消耗され、栄養が行き渡らなくなり、目が乾いたり、かすんだり、疲れやすくなります。さらには頭痛、肩こり、精神不安も引き起こし、イライラ、うつ状態、女性においては生理不順になったりもします。
こんなときもやはり「菊花茶」。乾燥した菊の花をそのまま急須に入れ、熱湯で数分浸出させたのち飲みます。ほんのりとした甘味もあり、香りもよく、おいしいお茶で、ウーロン茶などの中国茶などとブレンドしてもOK。花粉症の目のかゆみも和らげてくれます。
さらに効果をアップさせたい方は、クコの実と合わせた杞菊茶(こぎくちゃ)がお勧めです
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岡山ミニコミ:
皮膚が乾燥し、かゆくて困っています
高齢の方やアトピー傾向にある子供さんなどで、夏はそれほど皮膚トラブルを感じないのに冬になるとつらくなるという方がいます。保湿剤を使っても、全身なので塗りきれないということもあるでしょう。
こんなとき役立つのが、漢方の入浴剤。ヨモギを主成分に、皮膚の血行を良くする当帰(トウキ)や、保湿しながら炎症を抑える地黄(ジオウ)、そして炎症に効果的な甘草(カンゾウ)などを配合して作ります。これらの薬草を麻袋に入れて浴そうに浮かべ、もみ出してもいいのですが、麦茶のようにやかんで先に煮出して、カスをこし、液だけを浴そうに入れれば、風呂を汚す心配もありません。
これらの薬草は、少しぐらい口や目に入っても心配ないので、強いかゆみ止めを使う前に、一度試してみられるといいでしょう。ストロイド軟膏の使用軽減などにも役立つと思います。また、局所的にかゆみが強いところがある方や入浴が困難なお年寄りの方は、おふろだけでなく、煮出した液をそのままスプレーで噴霧したりすれば、いつでも利用でき、効果も上がってきます。
ただ、ジユクジュクして汁が出ているような皮膚にはインチンコウ、真っ赤にただれているような皮膚の場合はクジン、というように薬草のを配合を換えることもあります。
岡山ミニコミ:
高プロラクチン血症にいい漢方は
高プロラクチン血症というのは、授乳期に分泌されるはずの催乳ホルモンのプロラクチンが、妊娠していない女性で増えるというもの。通常、授乳期に妊娠しないように働くもので、そのことで排卵障害や黄体機能不全を起こしやすく、妊娠しにくくなってきます。
驚くことにこのプロラクチンを抑えるのが、ビールの原料になる麦芽です。麦芽は、漢方では授乳を中断するときに使われています。麦芽には、乳汁分泌の消退、乳汁の再吸収という退乳(たいにゅう)作用があります。弱火で黄色になるまで炒(い)ったものを1日30?50gを目安に煎(せん)じて服用します。高プロラクチンの治療薬を飲んでいる方の中には、副作用で困っている方もいるようです。そんなときは、体に安心な麦芽のお茶をお試しください。
また、不妊症の漢方相談に来られる方の中にも、基礎体温表の排卵期から高温期の体温上昇の悪い場合に、この高プロラクチン血症の方が多いようです。このような場合には中国漢方の不妊症周期療法では、低温期にこの炒麦芽の煎じ薬を併用してもらっています。
この高プロラクチン血症を含め、不妊症周期療法について詳しく紹介した小冊子を無料で差し上げています。
岡山ミニコミ:
受験生の風邪が心配です
風邪・インフルエンザともに“うがい 手洗い”など予防が大切です。
漢方では、風邪を入り口によって?ぞくぞく寒気がして肩が凝ったり頭痛がする風邪?のどが痛み、熱っぽい風邪?おう吐・下痢を伴う風邪と、3種類に分けています。入り口から中に入ってしまうと、お年寄りや受験生などは体力を落ひどくなることが多いようです。予防とともに入り込む前に退治するのがポイントです。
?の風邪はCMなどでおなじみの「葛根湯(かっこんとう)」を。体を温めて治す場合に使います。ショウガ湯なども効く風邪です。逆に?のように熱っぽくて炎症があるときには、炎症を抑え、熱を発散させる「天津感冒片(てんしんかんぼうへん)」を使います。インフルエンザがそうです。?の風邪には、水分の代謝を整える「勝湿(しょうしつ)顆(か)粒」を使います。
ぜひ覚えておいていただきたいのが、「漢方の抗生物質」とも呼ばれる「板藍茶(ばんらんちゃ)」です。 これはアブラナ科の板藍根のエキスを顆粒にし、お茶として手軽に飲めます。周りで風邪が流行っていたり、人混みでうつる心配があるときに飲んでおくと予防できます。
当然うっかり風邪をひいたときにも、風邪の入り口に合わせた漢方薬とともに飲むと効果が上がります
岡山ミニコミ:
のどや鼻が乾燥して困ります
秋は乾燥の季節。漢方では「秋=燥=肺=鼻」の関係を大切にします。日本は湿度が高く、自然ではそれほど乾燥を感じないのですが、注意しないといけないのが、エアコンによる室内の異常な乾燥です。
漢方でいう「肺」とは、臓器だけでなく呼吸に関係する皮膚(皮膚呼吸)、鼻、のどを大きく含めています。ですから乾燥の影響は様々なところに出てきます。
ご相談の方のように、直接にのどや鼻の粘膜が乾き、タバコやほこりの微粒子に敏感になることも多いのですが、皮膚・粘膜はここだけに限られていません。体の潤い不足の乾きは、
口中の乾き、腸の乾燥(コロコロ便)、目の乾き、肌の乾燥、女性では膣分泌液不足と、さまざまな症状で表れてきます。
自然界で乾燥が続くと火事が起こりやすくなるように、体も手足のほてり、のぼせ、微熱、口内炎など"虚熱"といわれる熱症状をみせます。
のどや鼻の乾燥には「潤肺糖漿(じゅんぱいとうしょう)」、口中の乾きには「八仙丸」、コロコロ便には「潤腸湯(じゅんちょうとう)」、目の乾きには「杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)」、肌や膣の乾きには先月紹介した「沙棘(さーじ)油」、そして、ほてり、のぼせなどの熱症状が強くなると「瀉火補腎丸(しゃかほじんがん)」などが使われます。
岡山ミニコミ:
シミやお肌の老化に良い漢方はないですか
前回は鹿の角のホルモン様作用についてお話しましたが、お肌の老化についてもホルモンが強く影響しています。ご相談の方のように、「同じ年齢の友人と比べて私の肌は老化している」という方には、中国漢方では、まず「ホルモン=腎」と考え、腎の働きを高める「参茸補血丸」を使います。
また、お肌の老化の原因として、「ストレス=肝」、「栄養=脾胃(ひい、胃腸消化器)」との関係も、中国漢方では大切に考えます。肝と脾胃の働きを助ける「逍遥丸(しょうようがん)」は、ストレスを晴らし、お肌へ十分な栄養を運ぶことができます。
また"体のさび"活性酸素という言葉を聞いた事はないでしょうか。酸素は生きていく上で不可欠なものですが、その一部が活性酸素として酸化を進め、"体のさび"をつくってしまいます。現在、これが老化やガンの原因となっているといわれています。皮膚でこのさびつきが進むと、シミやシワ、ニキビなどの肌のトラブルとなります。
中国西南地区には「沙棘(さーじ)」という植物があり、この"体のさび"をとる働きがあることから、その油を"美肌油"として古くから利用しています。飲んだり塗ったりして、内側と外側から美しい肌を作る助けをします。
岡山ミニコミ:
鹿の角にホルモンの働きがあるって本当
漢方薬というと、薬草を思い浮かべられる方が多いと思いますが、動物由来のものや鉱物由来のものもあります。
鹿の角は鹿茸(ろくじょう)と呼ばれ、牛黄(ごおう、牛の胆石)や麝香(じゃこう、ジャコウ鹿のにおい袋)などと共に漢方高貴薬として、日本でも大切に使われてきました。中国では
鹿茸は"不老長寿の神薬"ともいわれています。現代医療でも注目されている薬のひとつで、各国で鹿茸に関する研究が盛んになされ、
強壮、造血の効能はもちろん、もう一つ重要な効能も明らかにされました。
それは 性機能低下や記憶の保持が悪い症状に対する効果で、鹿茸を使用すると、低下した性行動や学習行動が回復することが分かってきました。
中国漢方でいう「腎」は、副腎・性腺・脳下垂体などのホルモン系や免疫に対する働きを含めています。鹿茸はこの腎の機能を高める「補腎薬」の代表格。現代医学で更年期障害に女性ホルモン、ぜん息に副腎皮質ホルモンを使うように、漢方では補腎薬としての鹿茸を使います。解明された様々な働きとともに、女性のお肌や性の若々しさも保ってくれるものとして、使われるようになりました。
鹿茸は人参(ニンジン)との相性が良く、この"最強のペア"が配合された「参茸補血丸」やぜんそくに使う「参茸丸」が有名です。
岡山ミニコミ:
猛暑が続き、主人の熱中症が心配です
働き盛りの中高年の夏の健康管理にも漢方が役立ちます。日ごろは運動不足なのに、レジャーで急に張りきって炎天下で大量の発汗をしたりすると、血液の流れを悪くしたり、血の塊を作ったりします。漢方では"汗は心の涙"といい、汗のかき過ぎは体液の消耗とともに心臓のエネルギーも失ってしまいます。血液が詰まりやすくなっているところに、心臓の働きが低下するのですから、生命の危険にもさらされるわけです。
今、熱中症の予防法がテレビなどでも紹介されていますが、水分の摂取は確かに必要なこと。しかし、ただ水分を取っているだけだと、お腹がチャポチャポして、食欲が減退したり、体が重だるくなってきたりします。漢方では、水分の取りすぎによる「湿」の過剰も、夏ばての原因となると考えています。
「麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう)」は、"飲む点滴"といわれる中国漢方で、人参(にんじん)、麦門冬(ばくもんどう)、五味子(ごみし)という3種で構成。人参には汗とともに失われたエネルギーを補い、体力や心臓機能を高める作用があり、麦門冬、五味子には体液を作り、漏れを防ぐ作用があります。夏はこの麦味参顆粒を、外出前に、またポケットにしのばせ、いつでも飲めるようにしておくことをお勧めします。
岡山ミニコミ:
太っていると妊娠しにくいと聞きました
先月までの不妊症のお話の中で、ダイエットについての質問もいくつかいただきました。この方のようにダイエットというと、とにかく食事量を抑えようとしますが、それによって栄養失調になり、基礎代謝が低下し、やせにくい体質になってしまいます。脂肪を燃やすためのボイラーの火力が落ちてしまっているわけです。リバウンドもこれが原因。体重に一喜一憂するのでなく、体脂肪を低下させることです。
"減らすダイエット"でなく、バランスを整え、脂肪を燃やすために必要な燃料(アミノ酸やミネラル)を"足すダイエット"へと考え方を変えましょう。
また、ボイラーが詰まると十分な火力を得られません。血の流れが悪い体質の"お血"、肩こりや生理痛の方がそうです。
太っていると妊娠しにくというのは、肥満の原因となっているバランスの崩れが、妊娠しにくい体質と同じだからです。肥満の原因を探り、体質に合わせた漢方薬や食品を服用して、体内バランスを整えれば、正しい月経周期を取り戻すことにもつながります。
家畜が食べるとやせるので食べさせないという痩羊草(そうようそう)のお茶「三爽茶」を中心とする「中医ダイエット」は、太りやすい体質を改善するので、更年期障害や生活習慣病の予防にも役立ちます。
岡山ミニコミ:
先月の不妊症周期療法に興味があります
先月紹介しました中国漢方の周期療法という不妊の治療について、たくさんのご質問をいただきました。そのいくつかにお答えいたします。
周期療法に使う漢方薬は、その方の体質によって多少異なりますが、漢方は初めてという方がほとんどなので、出来るだけ丸薬や顆粒(かりゅう)などの飲みやすいもでお勧めするようにしています。ただ排卵時期だけ、人によっては3?5日間だけ煎じたものを飲んでいただくことがあります。
周期療法は生理周期のどの時期からでも始められます。基礎体温を付けていなくても、今どの時期かわかれば大丈夫です。しかし翌朝からは体温を測り記録し、自分の身体を知りましょう。体調が整えばグラフにも変化が表れます。
周期療法とは、健康な女性の体のバランス取り戻し、赤ちゃんを授かりやすくするものです。温かくてふかふかのベッドのような子宮内膜を作る手助けをしているだけですから、他の治療やお薬と併用になるようなことがあっても問題ありません。ただ、足腰を冷やさないこと、冷たい飲み物や生ものを食べ過ぎないことを守り、ご夫婦で毎日を楽しく過ごすようお願いしています。
《資料提供;日本中医薬研究会》