岡山ミニコミ:
受験生の風邪が心配です
風邪・インフルエンザともに“うがい 手洗い”など予防が大切です。
漢方では、風邪を入り口によって?ぞくぞく寒気がして肩が凝ったり頭痛がする風邪?のどが痛み、熱っぽい風邪?おう吐・下痢を伴う風邪と、3種類に分けています。入り口から中に入ってしまうと、お年寄りや受験生などは体力を落ひどくなることが多いようです。予防とともに入り込む前に退治するのがポイントです。
?の風邪はCMなどでおなじみの「葛根湯(かっこんとう)」を。体を温めて治す場合に使います。ショウガ湯なども効く風邪です。逆に?のように熱っぽくて炎症があるときには、炎症を抑え、熱を発散させる「天津感冒片(てんしんかんぼうへん)」を使います。インフルエンザがそうです。?の風邪には、水分の代謝を整える「勝湿(しょうしつ)顆(か)粒」を使います。
ぜひ覚えておいていただきたいのが、「漢方の抗生物質」とも呼ばれる「板藍茶(ばんらんちゃ)」です。 これはアブラナ科の板藍根のエキスを顆粒にし、お茶として手軽に飲めます。周りで風邪が流行っていたり、人混みでうつる心配があるときに飲んでおくと予防できます。
当然うっかり風邪をひいたときにも、風邪の入り口に合わせた漢方薬とともに飲むと効果が上がります
岡山ミニコミ:
のどや鼻が乾燥して困ります
秋は乾燥の季節。漢方では「秋=燥=肺=鼻」の関係を大切にします。日本は湿度が高く、自然ではそれほど乾燥を感じないのですが、注意しないといけないのが、エアコンによる室内の異常な乾燥です。
漢方でいう「肺」とは、臓器だけでなく呼吸に関係する皮膚(皮膚呼吸)、鼻、のどを大きく含めています。ですから乾燥の影響は様々なところに出てきます。
ご相談の方のように、直接にのどや鼻の粘膜が乾き、タバコやほこりの微粒子に敏感になることも多いのですが、皮膚・粘膜はここだけに限られていません。体の潤い不足の乾きは、
口中の乾き、腸の乾燥(コロコロ便)、目の乾き、肌の乾燥、女性では膣分泌液不足と、さまざまな症状で表れてきます。
自然界で乾燥が続くと火事が起こりやすくなるように、体も手足のほてり、のぼせ、微熱、口内炎など"虚熱"といわれる熱症状をみせます。
のどや鼻の乾燥には「潤肺糖漿(じゅんぱいとうしょう)」、口中の乾きには「八仙丸」、コロコロ便には「潤腸湯(じゅんちょうとう)」、目の乾きには「杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)」、肌や膣の乾きには先月紹介した「沙棘(さーじ)油」、そして、ほてり、のぼせなどの熱症状が強くなると「瀉火補腎丸(しゃかほじんがん)」などが使われます。
岡山ミニコミ:
シミやお肌の老化に良い漢方はないですか
前回は鹿の角のホルモン様作用についてお話しましたが、お肌の老化についてもホルモンが強く影響しています。ご相談の方のように、「同じ年齢の友人と比べて私の肌は老化している」という方には、中国漢方では、まず「ホルモン=腎」と考え、腎の働きを高める「参茸補血丸」を使います。
また、お肌の老化の原因として、「ストレス=肝」、「栄養=脾胃(ひい、胃腸消化器)」との関係も、中国漢方では大切に考えます。肝と脾胃の働きを助ける「逍遥丸(しょうようがん)」は、ストレスを晴らし、お肌へ十分な栄養を運ぶことができます。
また"体のさび"活性酸素という言葉を聞いた事はないでしょうか。酸素は生きていく上で不可欠なものですが、その一部が活性酸素として酸化を進め、"体のさび"をつくってしまいます。現在、これが老化やガンの原因となっているといわれています。皮膚でこのさびつきが進むと、シミやシワ、ニキビなどの肌のトラブルとなります。
中国西南地区には「沙棘(さーじ)」という植物があり、この"体のさび"をとる働きがあることから、その油を"美肌油"として古くから利用しています。飲んだり塗ったりして、内側と外側から美しい肌を作る助けをします。
岡山ミニコミ:
鹿の角にホルモンの働きがあるって本当
漢方薬というと、薬草を思い浮かべられる方が多いと思いますが、動物由来のものや鉱物由来のものもあります。
鹿の角は鹿茸(ろくじょう)と呼ばれ、牛黄(ごおう、牛の胆石)や麝香(じゃこう、ジャコウ鹿のにおい袋)などと共に漢方高貴薬として、日本でも大切に使われてきました。中国では
鹿茸は"不老長寿の神薬"ともいわれています。現代医療でも注目されている薬のひとつで、各国で鹿茸に関する研究が盛んになされ、
強壮、造血の効能はもちろん、もう一つ重要な効能も明らかにされました。
それは 性機能低下や記憶の保持が悪い症状に対する効果で、鹿茸を使用すると、低下した性行動や学習行動が回復することが分かってきました。
中国漢方でいう「腎」は、副腎・性腺・脳下垂体などのホルモン系や免疫に対する働きを含めています。鹿茸はこの腎の機能を高める「補腎薬」の代表格。現代医学で更年期障害に女性ホルモン、ぜん息に副腎皮質ホルモンを使うように、漢方では補腎薬としての鹿茸を使います。解明された様々な働きとともに、女性のお肌や性の若々しさも保ってくれるものとして、使われるようになりました。
鹿茸は人参(ニンジン)との相性が良く、この"最強のペア"が配合された「参茸補血丸」やぜんそくに使う「参茸丸」が有名です。
岡山ミニコミ:
猛暑が続き、主人の熱中症が心配です
働き盛りの中高年の夏の健康管理にも漢方が役立ちます。日ごろは運動不足なのに、レジャーで急に張りきって炎天下で大量の発汗をしたりすると、血液の流れを悪くしたり、血の塊を作ったりします。漢方では"汗は心の涙"といい、汗のかき過ぎは体液の消耗とともに心臓のエネルギーも失ってしまいます。血液が詰まりやすくなっているところに、心臓の働きが低下するのですから、生命の危険にもさらされるわけです。
今、熱中症の予防法がテレビなどでも紹介されていますが、水分の摂取は確かに必要なこと。しかし、ただ水分を取っているだけだと、お腹がチャポチャポして、食欲が減退したり、体が重だるくなってきたりします。漢方では、水分の取りすぎによる「湿」の過剰も、夏ばての原因となると考えています。
「麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう)」は、"飲む点滴"といわれる中国漢方で、人参(にんじん)、麦門冬(ばくもんどう)、五味子(ごみし)という3種で構成。人参には汗とともに失われたエネルギーを補い、体力や心臓機能を高める作用があり、麦門冬、五味子には体液を作り、漏れを防ぐ作用があります。夏はこの麦味参顆粒を、外出前に、またポケットにしのばせ、いつでも飲めるようにしておくことをお勧めします。
岡山ミニコミ:
太っていると妊娠しにくいと聞きました
先月までの不妊症のお話の中で、ダイエットについての質問もいくつかいただきました。この方のようにダイエットというと、とにかく食事量を抑えようとしますが、それによって栄養失調になり、基礎代謝が低下し、やせにくい体質になってしまいます。脂肪を燃やすためのボイラーの火力が落ちてしまっているわけです。リバウンドもこれが原因。体重に一喜一憂するのでなく、体脂肪を低下させることです。
"減らすダイエット"でなく、バランスを整え、脂肪を燃やすために必要な燃料(アミノ酸やミネラル)を"足すダイエット"へと考え方を変えましょう。
また、ボイラーが詰まると十分な火力を得られません。血の流れが悪い体質の"お血"、肩こりや生理痛の方がそうです。
太っていると妊娠しにくというのは、肥満の原因となっているバランスの崩れが、妊娠しにくい体質と同じだからです。肥満の原因を探り、体質に合わせた漢方薬や食品を服用して、体内バランスを整えれば、正しい月経周期を取り戻すことにもつながります。
家畜が食べるとやせるので食べさせないという痩羊草(そうようそう)のお茶「三爽茶」を中心とする「中医ダイエット」は、太りやすい体質を改善するので、更年期障害や生活習慣病の予防にも役立ちます。
岡山ミニコミ:
先月の不妊症周期療法に興味があります
先月紹介しました中国漢方の周期療法という不妊の治療について、たくさんのご質問をいただきました。そのいくつかにお答えいたします。
周期療法に使う漢方薬は、その方の体質によって多少異なりますが、漢方は初めてという方がほとんどなので、出来るだけ丸薬や顆粒(かりゅう)などの飲みやすいもでお勧めするようにしています。ただ排卵時期だけ、人によっては3?5日間だけ煎じたものを飲んでいただくことがあります。
周期療法は生理周期のどの時期からでも始められます。基礎体温を付けていなくても、今どの時期かわかれば大丈夫です。しかし翌朝からは体温を測り記録し、自分の身体を知りましょう。体調が整えばグラフにも変化が表れます。
周期療法とは、健康な女性の体のバランス取り戻し、赤ちゃんを授かりやすくするものです。温かくてふかふかのベッドのような子宮内膜を作る手助けをしているだけですから、他の治療やお薬と併用になるようなことがあっても問題ありません。ただ、足腰を冷やさないこと、冷たい飲み物や生ものを食べ過ぎないことを守り、ご夫婦で毎日を楽しく過ごすようお願いしています。
《資料提供;日本中医薬研究会》
岡山ミニコミ:
子供ができなくて悩んでいます
前回は男性の性に関する質問でしたが、女性から多いのが不妊の相談です。
日本では、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)などの漢方を不妊治療に使いますが、中国には周期療法という治療法があります。これは月経の周期に合わせて薬の配合を変え服用するもので、体調を整え、受精しやすく、妊娠が継続できる健康な身体をつくる方法です。
1.月経時 2.低温期 3.排卵期 4.高温期と基礎体温表を見ながら、薬を服用してもらいます。
1. 月経時=子宮内の血液を体外へきれいに排出させる漢方薬。
2. 低温期=卵巣内の卵子を育てる漢方薬。
3. 排卵期=卵子を排出して、卵管を通じて子宮内に送り込み、卵子を受精可能な状態に育てる漢方薬。
4. 高温期=受精卵を子宮内に着床させ、妊娠を継続するための漢方薬。
この周期療法は月経周期がある程度正常な方が対象です。生理不順(周期が長い・短い・不定)や、子宮内膜症、子宮筋しゅなどがある方は、ある程度リズムを改善した後に、周期療法に移行されるとよいでしょう。また、必ずはじめに基礎体温表はつけていただかなくてはなりません。それに前回の男性側の問題解消も含め、ご夫婦で取り組んでいただくことが近道と思います。
《資料提供;日本中医薬研究会》
岡山ミニコミ:
夫の精力減退が気になります
最近、Eメールでの相談で、若い方の勃起力不足に関する真面目な質問が増えています。なかなか、店頭では相談しにくいようですね。過大なストレスや食品添加物、環境ホルモンの影響が大きいようです。
まず、一般に精力剤といわれるものの中でも、ホルモン剤などのホルモンを外部から供給する類のものは、若い方は安易にご利用にならない事です。外から足すのではなく、男性ホルモンの製造能力を高める漢方を利用しましょう。
中国漢方では、ホルモン分泌の機能や精子の量、活動率は「腎(じん)」の働きと考えます。年齢より早く腎の機能が低下した状態を「腎虚(じんきょ)」と呼び、補腎薬とよばれる漢方で高めることができます。海馬補腎丸(かいまほじんがん)や至宝三鞭丸(しほうさんべんがん)などが代表的です。
また、外食やインスタント食が多く、気力までもが失われているようでしたら、亜鉛不足からくるホルモンのバランスの崩れを疑ってみてください。年齢にかかわらず、亜鉛不足は精力・気力を奪います。亜鉛の多く含まれる食品(カキなど)を積極的に取ったり、亜鉛の多く含まれた食用アリの漢方や海藻からとった亜鉛製剤を利用するなどが精力的にも効果的といえます。
岡山ミニコミ:
パソコンで目が疲れてしまいます
パソコン・テレビゲーム・携帯メールなどで画面を長時間見つめることは、目だけでなく、頭痛、肩こり、不眠、血圧の上昇、無気力、インポテンツ、女性では生理の乱れや流産の増加などの症状を起こし、本人が気づかないうちに全身に進行してきます。しかし、仕事となるとすぐにやめるわけにはいかないでょう。
中国漢方では目に関して「肝は目に孔(あな)を開く」と言います。「瞳孔―腎」「黒目―肝」ともいい、目と肝・腎は関係が深いと考えます。腎の生命エネルギーが肝の血と協力しあって目に栄養を送り、目の働きを維持しているのです。逆をいえば、目の使い過ぎは、肝と腎の衰えを招き、前述のような様々な症状を引き起こすということです。
そこで肝と腎の働きを同時に強めるのが、「杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)」という漢方です。この薬のベースとなる六味地黄丸(ろくみじおうがん)と枸杞子(くこし)には、肝腎を養い、生命エネルギーや血を増やす作用があり、また中に入っている菊の花には目の充血を抑え、視力回復に役立つ働きがあります。「飲む目薬」と呼ばれている杞菊地黄丸は、目の症状改善に幅広く利用でき、気持ちよく仕事をするためのパソコン時代の救世主といえるでしょう。また、菊の花のお茶もお勧めです