岡山ミニコミ: 103.大盛況だった親子漢方教室

 夏休み恒例のこのイベントも今年で6回目。”薬食同源”の考え方、食の大切さを子どもたちに楽しく学んでもらうため、紙芝居を使ったクイズ形式で進めていきます。
 漢方と食べ物は全く別物だと思うかもしれませんが、自然のものを口にするという意味では同じ。その違いはどこにあるのでしょう。分かりやすい例を挙げると、同じ根っこでも、大根やニンジンはおいしくて栄養があるから食べ物。薬用人参はまずいけど体に良いから薬。トウモロコシのヒゲや柿のヘタのように、食べない部分も薬になる場合があります。そんな分類を教えると、子どもたちは好奇心たっぷりの表情で聞いてくれました。
 いくつかの漢方材料は、実際に触って、においをかいで、味わってもらいました。くさくて渋い動物の骨の化石、セミの抜け殻、イグサ、ナスのヘタ、水晶も薬になることを話すと目を丸くして驚いていましたね。
 参加した方からは下記のような感想が寄せられ、うれしく思っています。

<子どもの感想>
家にあるものが、お薬になることにびっくりしました。捨てるものもお薬になるのは知りませんでした。

<親の感想>
漢方が普通の食べ物と境がないこと、普段の食事の重要性を改めて感じて、胸が痛かったです。

岡山ミニコミ: 102.日焼けによるシミを防ぐには・・・

ー肌が弱く、普段から日焼けには気を付けていますが、先日、子どもと海に出掛けた際に帽子を忘れ、無防備にも長時間紫外線を浴びてしまいました。シミにならないか心配です。(32歳・女性)
シミの正体はメラニン色素。肌の新陳代謝が低下すると皮膚再生が滞ってメラニンが表皮に残り、シミ・ソバカスとなります。漢方では、血が、全身に酸素・栄養・熱などを供給する働きをすると考え、その血が停滞した状態を「瘀血(おけつ)」といいます。
シミのできにくい体づくりで大切なのは、全身の血の流れを良くして瘀血を取り除き、肌の新陳代謝を活発にすること。
そこで日々のスキンケアにお 勧めしたいのが、当帰を主成分とする「婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)」や、沙棘(さーじ)オイルが主成分の保湿クリーム「セ・サージ」。皮膚の再生を促 進し、肌の老化を抑制するので、体の内外から日焼けによるシミを防ぎます。保湿と消炎が同時にできる漢方保湿クリーム「瑞花露(すいかろ)」も、入浴後の サポートに効果的。
 また、テレビの影響もあり、6月末から「紫根の化粧水」を作る原料となる紫根をお求めの方が増えています。紫根は「紫雲膏(しうんこう」という漢方軟膏の主成分で、やけどなどの症状に適用されるため、日焼けの後に紫根の化粧水をつけるのも良い方法でしょう。

岡山ミニコミ: 101.夏のアウトドアで役立つ漢方

-去年の秋、友達に誘われて紅葉の山に出かけたのを機に、登山にハマってしまった”山ガール”です。夏もガンガン登りたいと思っているのですが、暑さに弱いので少し心配です。(25歳・女性)
 夏といえばアウトドア。海、山、川でレジャーを楽しもうと計画中の方も多いですよね。ただ注意しなければならないのが暑さ対策。夏の暑さは、大量の発汗により、体液だけでなく体力(気すなわちエネルギー)をも消耗します。
 気を消耗すると、心臓の機能が弱まり、さらに発汗により血液が濃くなり、粘りを持つようになります。そうすると、血栓(けっせん)ができやすくなり、狭心症や心筋梗塞(こうそく)を招く危険性も。炎天下でのゴルフ場での突然死という話もよく聞きますよね。
 そんなときに力を発揮するのが、”飲む点滴”といわれる漢方「麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう)」。汗とともに失われたエネルギーを補い、体力や心臓機能を高める作用がある人参(にんじん)、体液を作り出す作用がある麦門冬(ばくもんどう)、五味子(ごみし)で構成されています。疲労物質を分解してくれるので、運動をする人にはうってつけ。
 また、登山を楽しむ人は、酵素の取り込みを高め、高地での酸欠状態がもたらすさまざまな症状を抑える漢方「心沙棘(しんさーじ)」も併せて利用するとよいでしょう。

岡山ミニコミ: 100.口にするものの大切さ

-社会人になり、親元を離れて一人暮らしを始めた途端、、ひどい便秘になりました。思い当たる変化といえば、忙しくて自炊をする時間がなく、外食ばかりしていること。苦手な野菜を口にすることも減りました。やっぱり食生活が原因でしょうか。
                       (22歳・女性)
 普段何気なく口にしているものが私たちの体をつくり、良くも悪くも健康に影響を与えるということ。だから、決して食べ物を軽視してはいけないこと。今回のことは、そんな当たり前の事実に気付き、改めて自分の健康や食生活について考える良い機会になったことでしょう。
 口にするという意味では薬も食べ物も同じ。”薬食同源”という言葉もあるように、どちらも生命を養い、健康を維持する役割を持ちます。野菜としておなじみの山芋やシソが漢方薬として処方されている事実が、その良い例でしょう。
 漢方では体を構成する「気(生命のエネルギー)・血(血液とその機能)・水(体液)」の状態によって体質を診断します。そして食物の五味、酸・苦・甘・辛・鹹(かん・塩辛いの意)の持つ効用などを考慮し、体質に合った食養生(普段の食事による健康管理)を導き出します。
 自分の体質を知り、それを踏まえて食生活を見直すのが健康への第一歩。食べ物も薬も、”自分の体に合ったものを適量とること”が大切なのです。

岡山ミニコミ: 99.肌のトラブルには・・・

ー敏感肌で乾燥や吹き出物などの肌トラブルにいつも悩まされています。最近紫外線が強くなってきたせいか、肌のコンディションがとても悪くて・・・。仕事が忙しく生活が不規則で、ストレスがたまりがちなのも関係ある気がします。(26歳・女性)
 これからの時季、お肌の大敵は紫外線。紫外線はシミ、シワ、カサつきなど肌の老化の原因になります。日焼け止めや日傘、帽子での外からのガードはもちろん、体の内からケアすることも大切。まず睡眠や栄養をしっかり取って、なるべく規則正しい生活を送ることを心掛けましょう。その上で、次のような漢方を服用すると、美肌効果が期待できます。
 まず紹介するのが”女性の宝”といわれる薬草「当帰」をふんだんに含む「婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)」。女性にとって大切な血を補い、月経不順、貧血、冷え、シミなどを緩和。肌や髪の毛の潤いを取り戻し、女性本来の美しさを引き出してくれます。クセのないシロップ状なので、お湯や紅茶で薄めてもOK。
 また、グミ科の植物「沙棘(サージ)」の果実からとれる真っ赤な油は”美肌油”と呼ばれ、皮膚の再生を促し、老化を抑制する働きがあります。肌に塗るクリーム状の「セ・サージ」、服用する「紅沙棘」「沙棘精」など、さまざまなタイプが。日々のスキンケアにオススメです。

岡山ミニコミ: 98.ドライマウスには潤いの漢方

ー口が渇き、舌が焼けるように痛いので、いつもガムをかんでごまかしています。なかなか原因も分からず、ほとほと困っています。(33歳・女性)
 地球温暖化、生活環境の変化、ストレスなどさまざまな要因から、乾燥体質の人が増えているといわれる現代。人口の25%がドライマウスにかかっているという欧米の疫学調査報告もあります。ドライマウスがひどくなると舌の痛み、口臭、味覚異常も引き起こすので、侮れません。
 唾液(だえき)は、1日1.5㍑分泌され、その中には水分だけでなく、抗菌物質や消化酵素、成長因子などさまざまな成分が含まれています。唾液分泌量が減ることは、口の中の症状にとどまらず、風邪や肺炎にかかりやすくなったり、消化器疾患の原因になったりもします。
 漢方では「皮膚(粘膜)=肺=燥」という関係性を重視します。「肺」とは、呼吸に関係する皮膚(皮膚呼吸)、鼻、のどまで含めた大きな意味。乾燥の症状は、のどや鼻の粘膜、目、肌、腸の乾燥(コロコロ便)、女性では膣(ちつ)分泌液の不足・・・と、皮膚・粘膜のあるさまざまな身体器官に及びます。
 これらの乾きには、「百合(びゃくごう・百合の根)」「北沙参(きたしゃじん)」「玉竹(ぎょくちく)」といった、食材のように使える潤いをもたらす漢方を用いるとよいでしょう。

岡山ミニコミ: 97.漢方で体質別の花粉症対策を

-毎年ひどい花粉症に悩まされていますが、今年は花粉の飛散量が少ないと聞いて少し安心しています。眠くなる薬や点鼻薬はなるべく使いたくないと思っています。漢方だけで乗り切れるでしょうか。(29歳・女性)
 普段の生活に支障が出るほど花粉症がひどい方にとっては、春をいかに乗り切るかが重要課題ですよね。
 体質改善を促しながらオーダーメイドの治療を行うのが漢方のスタイル。
 水っぽい鼻汁が多い、鼻が詰まる、くしゃみが出る、のどの痛みはなく目も赤くないーという「寒体質」の人には、最もポピュラーな鼻炎漢方「小青竜湯(しょうせいりゅうとう)」が良いでしょう。涙目、くしゃみ、鼻汁、タンや鼻詰まりなどの症状を改善し、体を温め乾燥させる効果があります。
 また、体が熱っぽく、目・鼻・のどの粘膜が腫れ、目がかゆく、黄色く粘ついた鼻汁が出る「熱体質」の人は、風邪薬としても使う「銀翹散(ぎんぎょうさん)」がお勧め。
 症状に関係なく、粘膜のバリアー機能を高めるオウギの入った「衛益顆粒(えいえきかりゅう)」を組み合わせると、さらに効果が期待できます。
 ちなみに今回紹介した漢方はいずれも、飲んでも眠くならず、一般のサプリメントや健康食品とも併用できます。ただ、漢方もお薬なので、服用の際には、専門家にきちんと相談しましょう。

岡山ミニコミ: 96.花粉も風邪も防ぐ体づくりを

ー新型インフルエンザの流行もひと段落したようですね。風邪に弱いうちの娘ですが”うがい・手洗い・板藍茶”を徹底したおかげか、今のところ元気に過ごしています。ただ、これから春にかけて、今度は花粉症との闘いが始まり、それが悩みの種です。(49歳・女性)
 全国的に今年は花粉の飛散量が少ないとは予測されていますが、油断は禁物。インフルエンザと同様、十分すぎるほどの予防を心掛けるに越したことはありません。
 花粉症などのアレルギーは、外敵から身を守る免疫力の過剰反応。逆に免疫力が低下するとひきやすくなるのが、風邪。花粉症や風邪の予防には、この免疫力を正常に機能させることが大切です。
 そこで紹介したいのが、玉(ぎょく)でできた貴重な屏風で大切な住人を外敵から守るーという意味を持つ「玉屏風散(ぎょくびょうぶさん)」。風が運んでくる花粉・ウイルスなどの「風(ふう)」から身を防ぐ効能によりその名が付いた、セリ科の「防風(ぼうふう)」と、粘膜のバリア機能を高める「黄蓍(おうぎ)」が入った漢方。日本では「衛益顆粒(えいえきかりゅう)」の名前で、飲みやすい顆粒タイプで販売されています。飲んでも眠くならないので、学生や仕事をもつ方にもオススメですよ。
 今のうちに、外敵を寄せ付けない体づくりで花粉やインフルエンザをシャットアウトしましょう。

岡山ミニコミ: 95.抜けない咳にはスベリヒユ

-先日、大風邪を引きました。2週間経ち、体調はほぼ回復しましたが、咳(せき)だけが残っています。風邪を引くと毎回こうなのですが、体質でしょうか。(42歳・女性)
 風邪を引いたら最後まで咳が抜けないという症状は、呼吸器系がもともと弱い方や気管支炎の炎症が治りきっていない方に多くみられます。
 こんなときに常備しておくと便利なのが、道端の雑草スベリヒユのお茶。茎が赤く、葉が緑、花が黄、根が白、実が黒いことから、中国では五行草(ごぎょうそう)とも呼ばれています。その昔、中国で母に虐げられていた娘が、赤痢(せきり)で死線をさまよっていたとき、スベリヒユを食べたらたちまち治ってしまったという伝説が残っているほど、現代でも大切な食材として親しまれています。
 漢方では細菌やウイルスなどの伝染性疾患を”熱毒(ねつどく)”といいますが、スベリヒユはこの熱毒を解消する働きがあるので、咳はもちろん、急性胃腸炎や慢性の潰瘍(かいよう)性大腸炎、ぼうこう炎、尿道炎、腎盂(う)炎などにも効果が期待できます。
 痰(たん)が出ない空咳の場合は、乾燥したのどを潤す漢方「麦門冬湯(ばくもんどうとう)」、痰が多く出て、胃腸の調子が優れないようなときは、気管支炎やぜんそくなどの治療に用いる漢方「柴朴湯(さいぼくとう)」とスベリヒユのお茶を併用するとよいでしょう。

岡山ミニコミ: 94.季節性の風邪にも十分注意を

ー新型インフルエンザの感染が拡大していますね。持病があるので、マスク・うがい・手洗いを徹底して予防に努めていましたが、先日、高熱が出て風邪の症状が。病院で検査をすると、幸い陰性でホッとしているところです。(32歳・女性)
 夏前から、新型インフルエンザの心配が続きますが、寒さが本格化してくるこれからは、季節性の風邪や胃腸風邪にも注意が必要です。
 病気は、かかってから治すのではなく、かかる前に予防するーというのが漢方の基本的な考え方。風邪やインフルエンザの予防には、アブラナ科・ホソバタイセイの根が原料で、抗ウイルスの漢方と呼ばれる「板藍根(ばんらんこん)のお茶を飲み、このお茶でうがいをすることが有効です。飲んでも眠くならないので、車の運転や勉強にも支障が出ません。外出時には、板藍根のエキスを練りこんだのどアメを携帯しておくと良いですよ。
 どんなに気を付けていても、相談者のように、風邪を引いてしまうことはあります。そんな場合は、寒気から始まるタイプは「葛根湯(かっこんとう)」、急なのどの痛み・熱から始まるタイプは「銀翹散(ぎんぎょうさん)」、むかつき・下痢から始まるタイプは「かっ香正気散(かっこうしょうきさん)」ーと、症状に応じて3つの漢方薬を、板藍茶と併せてできるだけ早く飲むことをオススメします。